中庭

学校日記 school diary

第11号 結果的に盗み聞き

公開日
2021/04/16
更新日
2021/04/19

校長室より

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中庭で1年生の生徒たちがなにやら活動しています。
理科の学習で、身の回りの自然を観察する学習のようです。
実物に触れ、スケッチの仕方や記録の取り方など、観察の方法を学習しています。

何気なくものを見ることと、意識して対象物を本気で観ることでは、ものの見え方が変わってきます。
「あれ?こんなだっけ?」と、感じる瞬間が、脳を活性化するようです。

ものを見る。ものを観る。
漢字が違えば、その意味も違いますね。

観るだけでなく、聞くことも同様です。
音を聞く。音を聴く。
聴くには、積極的に音をキャッチしようとする意志を感じます。

今、校長室の前には、不定期で、「出中生に問う!!」と題して、校長発の言葉を掲示しています。

今日現在掲示されているのは、第3号。
「出中生は、脱皮しているか?」と問いつつ、上写真右のような、脱皮した後の蛇の皮を掲示しています。
これは、哲学者ニーチェの「脱皮しない蛇は滅びる」という言葉を掲示したので、そのおまけです(※「滅びる」は意訳で「死ぬ」に変えています)。
また、実物があると、人の目を引きますし…。

校長室の中で仕事をしていると、休み時間に生徒が廊下でしゃべっている声が結構聞こえます。聴こうとしているわけではないのですが、聞こえてしまうのです。※だから、題名は「結果的に、盗み聞き」です。
昨日、3号の掲示を観てくれていた男子生徒(※顔を見ていないので何年生の誰なのか分かりません)が、「ニーチェはドイツ人なのに、英文かぁ」とつぶやくのが聞こえました(※「脱皮しない蛇は滅びる」の下に、中学生だからと、英語訳もつけておいたのです)。
この正体不明の男子生徒は、ニーチェがドイツ人だと知っており(※すごい!)、なおかつ、それなら英文はおかしいと感じたようです。
「するどい!!!」これがわたしの第一感想です。
彼が去った後、「それもそうだ」と、慌ててドイツ語訳文を追加して掲示しました。
この鋭い正体不明の男子生徒はドイツ語文を読んでくれたでしょうか。
少なくともわたしは「あ!ドイツ語が追加されている!!」という声を聴けていません。
昨日から聴き耳を立てているのですが…。

なかなか世の中思うようにはいきません。
だから、面白いのですね。