学校日記

7月5日は「富山・岐阜交流の日」 7月6日 第218号

公開日
2022/07/06
更新日
2022/07/06

校長室

 2008年に日本海と太平洋をつなぐ東海北陸自動車道が全線開通し、5日で丸14年を迎えました。両県は節目の日を「交流の日」に定め、広域観光の推進などで連携を深めています。
 この全線開通には、光と影が潜んでいると思っています。最後に完成したのが全長10.7kmの飛騨トンネルで水処理が難しい下り傾斜や度重なる崩落で掘削機がつぶされるなどの難工事だと当時注目を浴びていました。開通前は、白川郷ICで降りて、御母衣ダム沿いの国道156号を走り、荘川ICで再び高速道路に乗っていました。
 光に当たるのは、日本のど真ん中を横断する大動脈の完成が、富山の地域経済に活力をもたらしたことです。また、中京圏内が日帰りで往復できるということで観光にも恩恵をもたらしました。
 影に当たるのは、飛騨清見IC〜小矢部砺波JCT間の対面交通区間の交通事故リスクです。
 2004年7月27日午前7時25分ごろ、郡上市大和町付近の東海北陸自動車道・平山トンネル北側出入口近くで、3トン積みの普通トラックが爆発音とともに対向車線側に逸脱。対向してきた乗用車と正面衝突しました。乗用車はトラックによって約50m押し戻されて側壁に激突。破損したガソリンタンクに引火し、そのまま激しく燃え上がりました。2台のクルマは全焼し、乗用車に乗っていた家族5人と、トラックに乗っていた建築会社の2人の合わせて7人が焼死体で発見されました。焼死された遺族が残りの飛騨清見IC〜小矢部砺波JCT間の早期4車線化を求める運動を継続して行っておられると聞いたことがあります。4車線化工事が完成すれば、渋滞緩和だけでなく交通事故減少にも大きな役割を果たすことが期待されています。
 現在も私の住む南砺市では、4車線化工事が少しずつ進められています。国交省が10〜15年かけて前線4車線化を進める方針を示す中、地元議員さんや行政に関わる皆さんが1日も早い整備に向けてご尽力されるのを注目したいところです。そして、完成して富山と岐阜の交流がさらに深まることを期待しています。

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