緊張すること No.912
- 公開日
- 2025/01/09
- 更新日
- 2025/01/09
校長室より
朝、昨日の書初大会の結果が正面玄関や教室等に掲示されています
書初めを始める前の出中生の緊張の様子
緊張しながら筆を走らせる出中生の様子
緊張しながら(?)結果を知る出中生の様子
そして、本日私立高校入試に挑んでいる出中生の緊張する様子を想像します
そんな出中生の緊張の姿を見たり想像したりしていると、自分自身が緊張している場面を思い出しました
実は、1月5日の夜、1月7日の夜と、わたしはいつも以上に緊張していました
1月6日の仕事始め、1月8日の始業式がその原因だろうと思いますが、何に対して緊張しているのか分からない緊張です
誰に言っても信じてもらえないのですが、授業を担当して生徒の前に毎日立っているときは、日曜の夜と月曜朝の緊張感は半端なかったわたしです
緊張のあまり、毎回胃の中のものを戻しそうになるほどでした
火曜から金曜の朝も緊張しますが、月曜の朝が最大緊張でした
その名残なのか、わたしの性分なのか、いまだに何かの前には緊張しています
それが1月5日と7日の夜や翌朝の状態になったのだろうと考えています
ただ、長い年月の間、わたしという存在と付き合ってきて、自分の緊張とはそこそこうまく付き合えるようになってきているとも思っています
「緊張する」というのは、脳やからだが「今から大事なことが起こる!」と感じたときに、準備をするために起こる反応です
脳科学的に見ると、これは主に「脳の指令」によるものです
だから、肯定的に捉えることが自分自身の為になると思っています
そこそこうまく付き合えるようになってきているだけですが、緊張することで起こること、その意味、そして対処法についてまとめてみました
1 緊張すると、脳とからだで起こること
(1) 脳が危機や挑戦を察知する
脳の中にある「扁桃体」という部分が「これは大事なことだ!」と判断すると、脳全体に「準備しよう」という指令を出す
例えば、発表会や試験の前、試合前等で「うまくやらなければ」と感じると、扁桃体が反応する
(2) からだが準備モードに入る
脳が「準備!」と指令を出すと、「交感神経」が働く
このことで、からだに次のようなことが起こる
・心臓がドキドキする:よりたくさんの血液を送ることで、からだを動かしやすくする
・手や足が震える:筋肉を一生懸命働かせようとしている証拠
・汗をかく:体温を調節して、いつでも動けるようにする
・頭がフル回転する:集中力を高めて、ミスを減らそうする
(3) ホルモンが分泌される
「アドレナリン」というホルモンがたくさん出る
そのため、からだが「戦闘モード」になり、全力を出せるようになる
2 緊張することは大切
(1) 高まる集中力
緊張すると、普段よりも頭がさえたり、細かいことに気付けたりする
これは、テストや発表、スポーツ等で大きな助けになる
(2) 本気を引き出す準備
緊張すると「この場面は特別だ!」と感じ、全力を出そうとする力が湧く
(3) 失敗から学ぶための準備
たとえ失敗しても、その経験から未来の成長につなげることができる
3 緊張しすぎたときの対処法
緊張が強すぎるときは、逆に力が出せなくなることもある
そんなときのための対処法に、以下のような方法がある
(1) 深呼吸をする
ゆっくり息を吸って、ゆっくり吐くと、からだがリラックスモードになる
(2) ポジティブな言葉を使う
「緊張しているのは、がんばれる準備だ」「うまくいく」等と自分に言い聞かせる
(3) 小さなことから準備しておく
前もって十分に備え、「自分ならできる」と自信をもつ
「緊張する」というのは、脳やからだが「今から大事なことに取り組むための準備をしている」証拠でしょう
緊張は怖がる必要のない、自分を成長させてくれるための大切なからだの仕組みであり、「これは自分のからだが全力を出す為の準備をしているんだ」と考えて、自身の未来のために活かすことが大切だと思います
あ!
これは「緊張する」ことだけではなく、人生で数えきれないほど出会う理不尽なことや思い通りにいかないことに対する自分の心もちにも通じるように思います