中庭

学校日記 school diary

選択すること no.681

公開日
2024/01/19
更新日
2024/01/31

校長室より

校舎内を廻って観られる出中生の学びの姿(上写真1枚目、2枚目は音楽科の琴の授業)
今週行われた3年生の三者面談

出中生が出町中学校に在籍するのは原則3年間
3年がたてばそれぞれの進路へと、それぞれが歩み出すのだなぁと改めて考える時期です
加えて年度のまとめ・新年度準備の3学期ということで、過去の自分のことも思い出します

中学生時代の3年3学期もそうですが、特に思い出すのは高校時代の進路選択の時期です
わたしは大学進学を漠然と志望していましたが、何を学ぶのかを大いに悩んでいました
学部・学科を選択することで、その先の進路が限定されるイメージをもっており(※今は、そんなことはないと考えますが、その当時は・・・)、ここだと決めることを躊躇してしまうのです
小・中・高と、何となくまんべんなく学んでいた状態から、専門性を高めるために学ぶ大学
学ぶ内容の範囲が狭く・深くなり、卒業後の進路についても選択幅を絞るイメージでした
今になれば決してそんなことはなく、「楽しいと思う道に進め」とか、「面白そうだと思ったことをすればよい」と考えるのですが、その当時はその先が全く分からなかったので、不安しかありませんでした
今ほど、キャリア教育という概念もなかったことも影響します
あのとき、経験豊かなおとなの意見をもっと真摯に聞けばよかったと後悔しています
ただし、これは当時の進路選択を後悔しているという意味ではありません
選んだ先で出会った人との縁や、今につながる経験はそこを選んで歩んだからこそと思っています
そのおかげで「教師にだけはならない」と思っていた自分が、今は出町中学校の校長として、毎日出中生に会えることが幸せだと感じているのですから

自分が選んだ道を思い通りに進めるかどうかは別の次元の話で、結果としてその道に進むということになった事実は、その進路を歩むことが自分にとっての運命であり宿命だと今は思っています
その進路を歩むからこその出会い、経験、学びなどがあります
これは本気で自分の進路を考えた末のことであるという条件付きですが・・・

「置かれた場所で咲きなさい」
渡辺和子氏の著書(幻冬舎文庫)です
置かれたところこそが、今のあなたの居場所
時間の使い方は、そのまま自分のいのちの使い方
自らが咲く努力を忘れてはならない
雨の日、風の日、どうしても咲けないときは根を下へ下へと伸ばす
次に咲く花がより大きく、美しいものとなるように

今の自分や自分が選んだ進路ついて、くよくよしている時間はもったいないとわたしも思います
ただ、人間ですから、そういう想いにもなりますが・・・
特に本気で考えて決めた進路であればあるほど、思い通りの結果でなければショックは大きい・・・

そういう時、自分の心をどう落ち着かせるのか
とことん落ち込むだけ落ち込んで、どん底を力いっぱい蹴って這い上がることもひとつ
気分転換でスイッチを切り替えることもひとつ
新しく進む先を見直して、ワクワクを見つけるのもひとつです

自分の機嫌は自分がとるのです
自分を律するのも自分です

今進路について悩んでいる出中生
大いに悩むとよい
おとなの意見も聞くとよい
そして、最終的には自分で決めて、覚悟をもてばよい

どの道を歩むこととなっても、その先には自分の目指す未来があるのです

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