中庭

学校日記 school diary

ダメージ no.680

公開日
2024/01/18
更新日
2024/01/18

校長室より

自然災害など危機的な出来事に直面した子供たちが、不安を抱えたり、いつもと違った反応を示すことは自然なことです
今回の能登半島地震でも、富山県で観測史上初となる震度5強(砺波市では震度5弱)を記録した揺れを経験したことで、心にダメージを受けている子供がいます
以前に書きましたが、それはおとなも同様です
特に、発災後からずっと流れる情報は、多くがネガティブなものであり、地震発生から2週間以上が経過した昨日のニュースで、わたしはテレビの前で一人大泣きしてしまいました
それは、高齢の女性が自衛隊から支援を受けて、「本当にありがとう」と手を合わせている場面でした
いろいろなことが思い出されたり、想像させられたりして、涙があふれ声まで出ました
もしかしたらわたしにも気付かないうちに今回の地震のダメージがあるのかもと感じました
輪島市の中学生が集団で白山市へ避難する映像もぼやけてよく見られませんでした

発災後、親と一緒でなければ寝られない、一人でいることが不安、小さな物音や振動で緊張する、等々、子供だけでなくおとなもダメージを受けているのです
飼い犬や猫がおびえている様子もSNSに多く流れていました
自分自身が気付けていないダメージもあるでしょう
言動となって表出する姿は人によって様々です
こんな時、子供の場合は落ち着いた大人がそばにいることが大切だと言われています
その環境の中で子供は少しずつ、自分のペースで落ち着きを取り戻せるでしょう
時間はかかりますが・・・

この助けになるであろう資料があります
今まで紹介したものもそうですし、今回紹介するのは「子どものための心理的応急処置 (Psychological First Aid for Children)」です
心理や精神保健の専門家ではなくても、子供に寄り添うことができることをねらいとした、子供のこころの応急手当です
参考になればと思い紹介します

パンフレット(A4二つ折り)はこちら
 https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/PFA_191003.pdf

自然災害などの影響を受けた子どものこころを支える5つのポイント
 学童期・思春期はこちら
 https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/Twitter_PFA_gakudokishisyunki.pdf

おとなの方は、ぜひ、ご一読ください

※「子どものための心理的応急処置 (Psychological First Aid for Children)」は、世界保健機関(WHO)等が、支援者としてのおとなが身に付けておけばよいと思われる心構えや対応を、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが、子供に特化するために発達段階や年齢を考慮してが作成したものです