出中生の姿からマナブ no.562
- 公開日
- 2023/07/18
- 更新日
- 2023/07/19
校長室より
富山県中学校総合選手権大会が終了しました
特に7月15(土)、16(日)は、酷暑の中での大会となりました
この2日間も、本校からも多くの出中生が参加していることから、県内各地で戦う出中生を応援すべく、教頭と手分けして会場を回りました
7月8日(土)から始まったこの大会で、競技・種目は違えども、勝負の世界は、不思議と共通することがあると改めて感じました
○ここぞというときにつかまなければ、すり抜ける勝機
→流れを読み、ここぞという瞬間をキャッチする集中力は重要
○この相手に勝つ!そのためのプランは重要
→ただ、相手と戦っているようで、最大の敵は自分自身であり、練習からずっと自分との勝負とも言えます
○それは仕方のないミスか? しょうもないミスか?
→攻めのミスならば仕方ないとわたしは思っています
どうでもよいミスは、負けにつながります
○対戦相手に敬意を払う
→相手がいるから今の戦いがあります
こちらの苦しい中で、相手が素晴らしいプレー
その時の、こちらの気のもちようで、試合の流れは変わります
○「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」
→江戸時代後期の平戸藩主であり、剣術の達人とされる松浦静山による剣術書『剣談』の中の言葉とされています
勝利の神様がいるとするのなら、その神様は何をみて自分たちに微笑んでくれるのでしょう?
そのような経験をわたしは今まで何度もしてきました
今回も、最後まであきらめず、一つ一つのプレー、今のプレーを大切にした選手が絶体絶命から大逆転をする場面がありました
○試合の流れ
→攻めるときと守るときがあり、不思議とその両方は波のようにやってきます
耐える時間帯があり、イケイケの時間帯が予想がつかない中でやってくるわけです
そのときを見誤らないために、いや、そのときを勝利に結びつけるために、熱い心で戦いながらも、いつも頭は冷静でいたいものです
カッとなった瞬間は自分を見失っており、相手に流れを渡すきっかけです
ただ、これはおとなでも難しく、中学生ではもっと難しいかもしれません・・・
○試合の準備
→ 逆算して、今の時間は何をするのか?
他にもいろいろありますが、あとひとつでやめておきます
そのひとつとは、「審判への敬意」です
大原則として、審判がいてくれるおかげで公平・公正な勝負が成り立ちます
審判はヒューマン・エラーがあることを自覚し、ミスを極力減らすために努力しています
特に学生の大会では、参加選手が純粋に勝利を目指して、上位大会への出場を目指して努力していることを知っています
だからこそ、審判の判定も含めて試合なのだとわたしは考えます
わたしも、過去に県選手権大会はもちろん、北信越大会や富山県開催の全国大会、果ては富山県開催の高校総体(インターハイ)でも審判をする機会がありました
「何もわたしにさせなくても・・・」と当時は思いましたが、やるからにはこちらも真剣でした
特に高校総体では中学生以上に優勝をめざし、命を削って努力し続けている高校生の実態を知っていましたから大きなプレッシャーでした
今回の大会中に、いくつかの試合会場で判定への不満を言動で表す選手、保護者、観客等の姿を見ました
その気持ちは痛いほど理解できますが、その試合中の言動は決してプラスには働かないと思っています
過去に、プロ野球の投手が話していたことがあります
「球審は人なので、判定に癖がある」
「あるいは日によっても違うときがある」
「だから、最初のイニングは特に、その試合の球審の状態を探り、疑問に思った判定は何個分ずれているのか、どれくらい高低差があるのかなどを確認する」
この投手が誰だったのか忘れましたが、印象に残った発言でした
ああ、またダラダラと長文になりました
出中生のおかげで、いろいろなことを考えさせられています
ありがたいことです
ある方と大会後にお話をして、共に「そうですね〜」と言えたことは、「やはり中学生はすごいねぇ」でした
予想を超える成長をみせることがあります
とんでもないことをやってのけることがあります
前に書いたように、奇跡に近いモノをみせてくれるのです
これは出中生だけでなく、出中生と対戦してくれたすべての中学生のおかげさまです
ありがとうございました
※写真を掲載できなかった出中生のみなさん、ごめんなさい