節から芽を出す竹のように! 2/13 325号
- 公開日
- 2023/02/13
- 更新日
- 2023/02/14
校長室
私たちは、進学、就職、結婚、出産、定年、さらには長寿の祝いなど、幾度となく節目の時を経験します。ところでこの節目とは、もともと竹等の植物や木材の「節になっている部分」を指す言葉です。
私は、この竹が大好きで「幹の強さや雪が多く積もってもしなる、しなやかさ」は、人としての生き方の手本を示してくれているように思います。息子たちが小学生時代は、PTA役員数名の仲間と竹林から切って来て、左義長で使用しました。
春になると大好物の筍をたくさん収穫することができます。私は、3箇所の竹林を所有しているので昨年は約200kgの収穫がありました。知人に送ったり職員に分けたり、冷凍して今も食材として利用したりしています。また、筍を掘り起こすことにより、竹が密集し過ぎないように間伐することにも繋がります。
話を節目に戻すと、植物には細胞分裂が活発に行われているポイントがあり、これを成長点といいます。多くの植物の場合、根や茎の先端部分にありますが、竹の場合は全ての節に成長点があって、それぞれの節において細胞分裂が繰り返されているそうです。竹がすくすくと速いペースで伸びていくのは、そのためだと思われます。
そして竹は春先になると新芽を生じ、これを筍と呼びますが、その筍もまた、地下茎の節の部分から出ています。
私たちの人生の節目を、節から芽を出す竹と同じように「成長のポイント」とすれば、大切なことは、「自分自身の生きる姿勢を見つめ直し、今後の人生をよりよく生きていくことを改めて考える機会」という受け止め方でないかと思います。
旧暦のお正月、立春が過ぎ季節が冬から春になるこの季節にふとこんなことを考えました。昔は「数え年」といって、生まれた時点を1歳とし、その後はお正月のたびに1つずつ年を加えることになっていました。年神様から生命力を授かるお正月に皆が一斉に年をとるという考え方です。