天神様お帰りに!? 2/1 317号
- 公開日
- 2023/02/01
- 更新日
- 2023/02/01
校長室
我が家では、毎年暮れの25日から1月25日まで天神様を床の間に飾るのが恒例になっています。私が生まれた時に母の実家から頂いたものと長男が生まれた時に妻の実家から頂いたものを並べて飾っています。これらを飾りながらいつも思い出すのは、亡き母方の祖父母と亡き義父母です。
特に思い出深いのは、亡き母方の祖父です。春・秋まつり、お盆・正月には母の実家の大広間に10人の従兄が集まりました。その日に合わせて、祖父が小矢部川で鮎を釣って来て、囲炉裏で串焼きにして食べさせてくれました。幼少期に焼き鮎はそんなに美味しいとは、正直思いませんでしたが、子の親になってみると鮎を釣るところから手間をかけた祖父の真心がひしひしと思い出されます。ご馳走を頂くと、子供たちは大人のように宴席は長くないので大広間で「ぎゃー」の歓声を上げながら追いかけっこをしました。本当に楽しかったです。こんなことを思い出しながら毎年天神様を飾っています。
私は、ついついおしまいする日を忘れがちです。今年も1月26日にしまい忘れたことに気が付き床の間を見ると、既に父がしまって箱の中に戻してありました。父に尋ねると、「昔から遅れると菅原道真公はお帰りになる場所がなくなるから・・・しまっておいたよ。倉には自分で持っていきなさい。」とのこと。「また、やってしまったか!?」という思いでした。
菅原道真公は生前、優れた学者であったことから、文道の祖として祭られるようになりました。天神様を飾ることで、男児の学業や人格の向上にも一役買っていることでしょう。
お雛様も、3月3日に戻さなければ縁遠くなるという話を聞いたことがあります。こんなところでも男女のバランスがとれています。皆さんのご家庭では、天神様やお雛様はどんな思いで飾っていらっしゃるでしょうか。