学校日記

見方を変えると悩みは幸せかも?!  9月9日 第236号

公開日
2022/09/09
更新日
2022/09/09

校長室

 私は、2か月程前の人間ドックで担当の医師から「便潜血なので大腸カメラを飲んで検査するように」と言われました。カメラを飲むまでは「便潜血」について調べ、「もし、悪性の腫瘍が見つかったら‥?第二の人生が大きく変わってしまう。」と不安な日々を過ごしました。結果は、カメラでポリープを3箇所敵出してもらい、「摘出したポリープは良性でしたよ。しかし、ポリープが出来やすい体質なので毎年大腸カメラ飲みましょうね。」と明るい口調で医師から告げられました。「ええーあんな苦しい思いを毎年しなければならないのか?」と最近まで悩んでいて、少し記憶が薄れかけたころに、次の県外のA校長先生が執筆された新聞記事が目に留まりました。
 A校長先生は、同じように人間ドックの担当医師から「縦隔(2つの肺の間)に腫瘍があり、大きさは握り拳ぐらい。できるだけ早く手術した方がいい」と告げられたそうである。無事手術が成功したのですが、目が覚めた時には何本もの管がつながっており、胸にできた15cmぐらいの傷口には愕然としたそうです。「この傷を一生背負っていかなければいけない。これではプールにも温泉にも入れない」命が助かったことよりも、そんなことをフッと考えておられたときに、その傷口を見て「うらやましい」とつぶやいた人がおられたそうです。同じ病室の若者だそうです。病状が悪化したので手術ができる状態にするために抗癌剤を投与していたそうです。彼は、「うらやましい」といった後に「自分も縦隔にできた腫瘍だから、Aさんが治ったら僕も治るような気がするのです」と話してくれたそうです。しかし、彼は手術ができる状態に回復できなかったそうです。
 この体験を通してA校長先生は「恥ずかしいと思った傷口をうらやましく思う人がいる。もしかしたら、自分が悩んでいることを『それが悩みなら恵まれているね』『そういう悩みなら体験してみたい』と思っている人がいるのではないか。仕事の悩みを、仕事を探している人には言えない。友人ときまずくなったのは友人がいるから。見方を変えればどちらも、羨ましいことになるかもしれない。」と彼との出会いをA校長先生は、価値観を変える大きな転機にしておられます。
 生きている以上悩みはつきません。しかし、「見方を変えると悩みは幸せかも?!」を肝に銘じていきたいと思います。

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