風化させてはいけない6月8日悲惨な事件 6/9 396号
- 公開日
- 2023/06/09
- 更新日
- 2023/06/09
校長室
大阪池田小 児童殺傷22年
大阪教育大学附属池田小学校で2001年に起きた校内殺傷事件から昨日22年となり、犠牲となった児童8人を追悼する「祈りと誓いの集い」が同小で開かれました。事件は全国の学校で安全対策が進むきっかけになりましたが、不審者の侵入事件は各地で起きています。
集いには遺族や教職員、児童ら約760人が参列。事件が発生した午前10時10分過ぎに、亡くなった8人の氏名が刻まれた「祈りと誓いの塔」の鐘を鳴らし、事件の教訓を語り継いでいくことを誓いました。
当時、池田小の1年生で、教室で現場を目撃した28歳の男性は「6月8日は忘れたい日ですが、忘れてはならないと毎年思います。事件の前後10分は写真のように覚えています。事件を受けて、死に対する恐怖はほかの人より強いと感じます。いい人生を送っていると亡くなった同級生に胸を張って言えるように日々頑張って生きたいです」と話していました。
秋葉原 無差別殺傷15年
2008年に東京・秋葉原で7人が死亡、10人が重軽傷を負った無差別殺傷事件は昨日、発生から15年を迎えました。現場の交差点では多くの人が通り過ぎていく中、手を合わせ祈りをささげる人も。昨年7月に、殺人罪に問われた死刑囚の刑は執行されました。
午前7時45分 現場近くの会社に勤める水野駿平さん(32)は通勤途中に現場を通りかかり、手を合わせておられました。当時は高校生。事件翌日の朝刊に載った、血まみれのけが人を心肺蘇生する救急隊員の写真が忘れられないと言います。「会社の後輩でも事件を知らない世代が増えてきた。僕が手を合わせても意味はないかもしれないけど、立ち止まらずにはいられなかった」と話されました。
どちらの事件も語り継いでいくことの大切さを実感した昨日でした。安心・安全な学校や街づくりに努力を惜しまない決意を新たにした瞬間でもありました。