考えさせられる no.930
- 公開日
- 2025/02/07
- 更新日
- 2025/02/08
校長室より
午前中に、今年度新規採用者の道徳科の授業を参観しました
資料は「左手でつかんだ音楽」というお話です(「新訂 新しい道徳2」東京書籍)
ピアニストの舘野 泉さんが舞台で脳出血を起こし、右半身不随に・・・
その後1年半をかけて左手だけの奏法を習得し、「左手のピアニスト」として復活されます
その後も左手の音楽を追求する舘野さん
音楽を諦めず身体的な制約をものともせず、左手の世界で新しい音楽をつくり、新しい世界を開きつづけたお話です
生徒と共にわたしも、とても考えさせられる授業でした
授業者が、息子が彼の苦悩を知って、そっとピアノの上に置いておいてくれた「左手のための三つの即興曲」を演奏したときの舘野さんの気持ちを問います
○○さんは「左手だけでも感動の音楽を弾くことができることに気付いた」と発言しました
ここでわたしは○○さんに問いたかった
両手の演奏を目指していた舘野さんは、そのことをあきらめたのではないか?と
ここで考えてほしかったのは、舘野さんの夢や理想は何かということです
想像でしかありませんが、多くの人を感動させる音楽を届けることが彼の夢や理想だとすれば、両手での演奏ではなく、左手だけで演奏することは、決して夢や理想を諦めたこととはなりません
このことを、出中生は意識できたでしょうか?
彼の想いを考え、彼になった気持ちになることで、自分の夢や理想のこととリンクしてほしかったのです
ちょうど昨日は3年生の多くが私立高校の入学試験を受けていました
今日の授業を受けている2年生は、来年のこの時期に進路選択でおおいに考えることでしょう
その時、未来の夢や理想をどう考えるかです
○○になりたいという夢があったとします
人生、思い通りにならず、○○になれないこともあります
その時、自分の夢や理想は、○○になって何がしたいのかだと思うのです
○○以外でも自分のしたいこと、夢や理想を叶える進路はあるのではということです
舘野さんの夢は、両手でピアノを弾くピアニストになりたかったのではなく、音楽を演奏することで、音楽のすばらしさや感動を届けることだったのではと思います
両手でピアノを弾けないのなら左手一本でも、叶えられるのです
授業に参加し、「あきらめない」ということを、今一度考え直させてもらいました
また、今日はふたば学級の総合的な学習の時間の発表にも招待されて、その授業にお邪魔しました
その様子の写真はないのですが、ふたば学級のみんなもとても立派でした
「身近な地域をみつめる」という学年テーマのもと、学級みんなで「災害が起こった時のために、どのように備えればよいのか」を追求した内容です
わたしへのインタビューもはさみつつ、砺波市や体育センター、出町地区自治振興会への取材などを通して、自分たちのできることを発表しました
保護者の方にも観ていただければよかったです
道徳科の授業同様に、ふたば学級の発表を見せてもらいながら、わたし自身もどのような備えが必要かを再確認しました
昨年中にわたしへインタビューした中の、学校としての備えは何かという問いへの回答も、今回提示されていました
どのように回答したか忘れていたので、その当時を思い出しつつ、「絶えず、見直しながら、備えを更新する必要がある」と改めて感じることができました
今日も出中生と共に多くのことを学ばせてもらいました
ありがとうございました