3学期の始業 no.673
- 公開日
- 2024/01/09
- 更新日
- 2024/01/10
校長室より
上の写真は体育館で校内書初大会に取り組む3年生です
凛とした空気の中で、静かに筆を走らせるその姿はとても立派だと感じます
この直前に、3学期の始業式を体育館で実施し、次のような言葉を出中生、教職員に伝えました
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令和6年、西暦2024年となり、今日は3学期の本格的なスタートです
1月1日の未明にとある神社でおみくじを引きました
なんと、大吉!!
ただ、そこに書かれていた言葉は「大吉は凶に返る」でした
そして、
「このおみくじは数あるおみくじの中での幸運で何事も思う通りに叶う時である。しかし、今の吉運に安心せず後々の為に備えよ。驕り高ぶり人を咎め立てず、又此の平穏な運勢のゆるみで難を起こし易い時だから注意せよ。」
と、続きます
その後、静かな元日を過ごしていたら、令和6年能登半島地震が発生しました
我が家は震度5強、砺波市では震度5弱の揺れ
亡くなられたり、けがをされたり、避難所生活を続けておられるすべてのみなさんのことを想い亡くなられた方のご冥福を祈り、関係者へのお悔やみと、一刻も早い行方不明者の発見・救助と、復興を祈りつつも、わたしは出中生やその家族、教職員やその家族について、大きな被害報告がなかったことを、とてもありがたく感じています
今、この瞬間も不安を感じたり、心配したりしている人
それは当たり前です
わたしもです
新年早々、このような状況になると、誰が予想できたでしょう?
今、私たちは多様化した世界、何が起こるか想像もできない世界、そしてこれが正解だと、言えない時代を生きています
こうした時代を生き抜くために、大切なことは何かを考えます
そのひとつは、何かを決めてとにかく動いてみることかなと思います
具体的に何をすればよいか、誰も何も分からないときは、正確な情報を基に正しく理解することから始めます
目指すところへたどり着く方法はひとつではありませんから、それぞれの道があります
まずは、自分たちでできることをやってみます
その結果を活かして、慌てずにまたやってみます
その繰り返しで、できないことも、できるようになると、わたしは信じています
ただし、何でもかんでもむやみに動けばいいというものではありません
今、改めてここにいるみんなと確認したいことが三つあります
ひとつめは出町中学校の「校訓」です
出町中学校で学ぶ意味は、一人一人の未来の幸せのためであり、それは我が国をはじめ、人類の幸せのためです
自分以外の誰かを思い、その人のために活動し、そして、共に幸せになる
それはまさしく「自他共栄」であり、その基盤となるのが毎日の学びを意味する「天資養活」です
ふたつめは、「本気・根気・元気」です
特に今年は「元気」がキーワードであり、出町中学校に関わる全員が意識し、1年間突き進みます
全員が意識して活動することで、砺波市立出町中学校が一つの生命体のように大きく成長できます
そして、みっつめは、不安感や心配な気持ちは誰もが持っている感覚だということです
そんなときは誰かを頼り、助けを求めてよいのです
わたしはそうしています
そして、未来は不安ばかりではなく、分からないからワクワクがあり、楽しみがあることも知っていてほしい
今年度は残り3か月
冬休み前、2学期の終業式で伝えた「あなたが、今、何をできるのか考える」の結論は出たでしょうか?
1年生は後輩ができる2年生に!
2年生は最上級生の3年生に!
3年生は卒業して次のステージへ!!
それぞれの令和6年度に向けて、慌てず確実に歩みませんか?
さあ、「まとめ」と「スタートの準備」のときです
本気・根気・元気な3学期のみんなの姿を想像し、わたしはワクワクしていることも伝え、始業式の言葉とします
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多くの出中生がまっすぐな目でわたしを見て話しを聴いてくれました
あたりまえではなく、ありがたいことです
地震の影響で、始業式ができない学校は、石川県だけでなく県内にもあります
改めて令和6年能登半島地震、羽田空港の事故で、犠牲になられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災された方々、捜索・復旧にあたっておられる方々、関係するすべてのみなさんへのお見舞いと感謝を届けつつ、1日でも早い復興を願います
令和6年の始まりは例年以上にいろいろと感じ、考えさせられるものとなりました
今年の干支は「辰」
下の図は、京都の建仁寺の天井画です
双龍が、ぐんぐんとよい方向へ我々を導いてくれることを想像します