中庭

学校日記 school diary

出会い no.620

公開日
2023/10/17
更新日
2023/10/17

校長室より

本日、声楽家の酒井雄一氏が来校されました
3年生に向けて生き方講演会というか、合唱指導というか、とにもかくにもホンモノに出会う機会でした

酒井氏は、富山市出身で高校から本格的に音楽をはじめ、東京藝術大学声楽科を経てデン・ハーグ王立音楽院古楽科古楽声楽専攻を卒業されています
これまでにバロックから古典派を中心に数多くの作品にバリトンのソリストとして出演され活躍されてきました
ジュリアード音楽院を初め、Vox古楽音楽祭 in ブカレスト、ボストン古楽音楽祭出演など、ヨーロッパを中心に積極的に活動するかたわら、後進の育成にも力を注いでおられます
最近はマリンバやサキソフォンなどのモダン楽器やエレキギターなどの電子楽器とのコラボレーションにも情熱を注ぎ、新たなサウンドとプレイスタイルを探求し続けておられます
オランダのデン・ハーグに住んでおられ、今回たまたま帰国されたことを知った本校のT教諭(かつての指導者)が連絡し、本日の来校・出会いとなりました
初めてお会いしたのですが、引き込まれるお人柄で、今日の出中生たちとの出会いについて、自分にとってとても刺激になったと言ってくださいました
わたしにしたら、超一流のプロフェッショナルから直接学べる機会を出中生に与えてくださり、感謝感謝なのですが、誠に謙虚でポジティブなお方でした
クラシックから音楽の道に入られ、今は新たなサウンドともコラボされるという、まさしく脱皮し続けられているその姿勢についてお聞きしたら、ジャンルにこだわることはなく、楽しいと思ったことに取り組むというお答えでした
まさしく「音楽!」→「音を楽しむ!!」だとわたしは感じました

出会いは不思議です
ここ最近、普段お会いできない方々との出会いが続いており、わたしはとても幸せです
もしかしたらわたしの余命はいくばくもないのかと思うほどです

3年生にも今日の出会いは刺激になったでしょう
歌声の変化がそれを証明していると感じます


酒井氏からいただいた名刺は、紅花が漉き込まれた能登仁行和紙の名刺でした
わたしも楓の葉を漉き込んだ井波和紙の名刺をつくって、海外へ向かったことを思い出しました
この出会いは、T教諭との縁、そして帰国されていると知って(※新聞に記事が掲載された)本人にすぐ連絡されたからであり、感謝です
そしてなにより、この出会いのもととなった出中生に感謝です

「ヒト」は人と出会い、人と人との間で成長して、「人間」になっていくということを、強く意識します