知ること no.496
- 公開日
- 2023/04/11
- 更新日
- 2023/10/11
校長室より
小さい頃、後ろ向きに歩くことに、はまったことがあります
後ろ向きですから、進む先がどのようになっているのか見えません
敢えて見ないという表現が適切かもしれません
何かに引っ掛かって、後ろ向きに転ぶことがありました
何かにぶつかって、後頭部をしこたま打つことがありました
進む先が分からないことは、怖くもあり、ドキドキもしました
後ろ向きに転ぶのはさすがに危険だと思ったのか、今度は目をつぶって歩くことにはまりました
手探りで進む先に何かがないかを探ります
そのうち、声を出すと音の反響で壁や障害物が近いかどうかを知ることができると気付きました
分からない(見えない)不安を、別の方法で解消する術を得たということです
後で、コウモリが超音波を発して、その跳ね返りを感じることで、障害物の位置を把握することができ、暗闇であってもかなりのスピードで飛ぶことができると知りました
人間以外の動物も、同じだと感じました
令和5年度がスタートし、数日たちました
新入生や新しく着任・転任した教職員は、新しい環境でまだまだ戸惑っていることでしょう
おかげさまでわたしは校長として3年目、以前に教頭としても出中に勤務していたので、どこに何があるかなどは割と分かっていますから、その点は楽です
分からないことは、進む先にしても、環境にしても恐怖や不安やストレスを感じますから
今日、1年生が校舎の中を巡っている姿を見て、そんなことを思いました
そして、図書室では2年生が国語の授業で書籍の探し方などを体験していました
これも、どこにどのような書籍があるかとか、どのように探せばよいのかとか、体験することで不安やストレスを軽減する方法です
結局、経験を積むということは、既に知っていることに関わることの時間が圧縮され、より新しいことや、より深いことを知ることにつながるのかなとも感じました
そうであれば、やはりどんどんといろいろなことに挑戦して経験し、自分のできること、感じられることを増やすことは大切だということでしょう
知ることは、安心につながりますし、未来の自分の可能性を広げることにもつながりますね