中庭

学校日記 school diary

33 no.469

公開日
2023/03/03
更新日
2023/03/03

校長室より

3月3日は、上巳、桃の節句です
元々は3月上旬の巳の日だった五節句のひとつの桃の節句ですが、後に3月3日に行われるようになります
旧暦3月3日が桃の花が咲く季節だったことから「桃の節句」の名称がよく使われます
上巳の日に川で身を清め不浄を祓う古来中国の習慣が、平安時代に日本に入り、その後、紙で小さな人の形(形代)を作ってそれにけがれを移して川や海に流して不浄を祓うようになります
この風習が、現在の「流し雛」です
この人形が次第に手の込んだものになって流さずに飾るようになったことが、現代の「雛祭り」に通じているようです
そもそもは宮中や貴族の祭りでしたが、武家社会でも行われ、江戸時代には庶民の行事となります
様々なものには歴史があり、それぞれに古の方々の想いが詰まっていると感じます


そして、今日は1956(昭和31)年に日本耳鼻咽喉科学会が制定した「耳の日」であり、「み(3)み(3)」の語呂合せは有名です
ただ、あまり知られていないかもしれませんが、今日は電話の発明者グラハム・ベル氏の誕生日です
そして、ジョアンナ(アン)・マンズフィールド・サリヴァン・メイシー氏(Ms. Johanna Mansfield Sullivan Macy)が目、耳、声の三重の障害をもっていたヘレン・ケラー氏の指導を始めた日です (※ちなみに、ヘレン・ケラー氏が7歳(1887年)の時、その両親は聴覚障害児の教育を研究していたベル氏を訪れて娘のことについて相談します そして、ベル氏の紹介でマサチューセッツ州にあるパーキンス盲学校の校長マイケル・アナグノス氏に手紙を出し、家庭教師の派遣を要請したそうで、縁を感じます)

わたしはサリヴァン先生のすごさは、ヘレン氏のことを愛し、信じたことだと思っています
そして、ヘレン氏のすごさは障害を乗り越えた(障害を受け入れ、よりよく生きることを選択した)ことはもちろんですが、先生の愛情を最後は理解して受け止め、自分自身が変わり成長し、その後は先生の想いを他の人につないでいることだと思っています
出中生のみんなはどのように感じるでしょう?
この話に出会っていない出中生はぜひ、この年度末休業中にでも出会ってほしいと思います


歴史が長くなればなるほど、エピソードは多くなります
すると、毎日が記念日です

33は、「散々な日」ではなく「サンサンの日」ということで、よい1日になると自分勝手に考える朝です
要は自分の考え方次第で、自分の気持ちはコントロールできるということでしょう

今日という日が、新たな記念日になるかどうかが楽しみです