中庭

学校日記 school diary

第67号 定期テスト

公開日
2021/06/24
更新日
2021/06/24

校長室より

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今日から1学期末考査が始まりました。
6/28(月)までの3日間の日程です。
朝から各教室では、本気で根気よく問題に取り組む生徒たちの姿が見られます。
各学年でこのテストに臨む気持ちは違うかもしれません。
3年生にとっては進路選択が強く意識されているでしょう。
1、2年生はどうでしょう?

何度受けてもテストというものは緊張するものです。
学校の定期テスト、実力テスト、入学選抜検査、各種検定、学校以外でも採用試験、資格試験、職場内での登用試験など、人生において何度も経験します。
健康診断もある意味テストですね。

わたしは、テストは大きく分けて二つだと思っています。
一つは自分の力をチェックするテストであり、もう一つはふるい落としのテストです。
定期テストや資格試験は前者で、入学選抜検査や採用試験、登用試験は後者という考えです。
定期テストで0点だったら、それは「今、あなたに身に付いた学力は0割です。」と、分かるものです。
50点だったら、「今あなたに身に付いているのは5割です。」と分かるものです。
あるいは、どこが理解できていてどこが理解できていないかが分かるものです。
中学生活の中で身に付けておく力のうち、現在の力の定着具合が分かる一つの資料です。※これがすべてではありません。
カンニングするなどの不正をして多くの点数をとっても、それは本来の自分の力を示していませんから、自分にとってはよくないことです。
健康診断で、歯科検診がありますが、「あなたは虫歯が1本ありますよ」と診断されたら、その1本を治療します。
インチキをして「虫歯0」と診察カードを書き換えても、虫歯になった歯は治りません。
そのまま放っておくと、困るのは自分自身です。

後者のふるい落としのテストは1点でも多く取りたいものです。
例えば高校入試では定員がありますから、定員内の順位になるように1点でも多く取りたい気持ちはよく分かります。
しかし、やっていることは前者のテストをうまく利用して自分の学力を判定し、課題を改善して身に付ける力を自分のものとして、確実に定着させることです。
テストで学力が判定できるのかという疑問は理解できますが、現在の入試制度では現在のやり方で、身に付けた力を確認されます。

定期テストで100点を取ったら、素晴らしい人間ですと言われているわけではありません。
定期テストで0点だったら、あなたはだめな人間ですと言われているわけではありません。
ただただ、その教科の学習の身に付き具合が、今はどうかを示すだけです。
学習の取り組み方を変える必要があるかもしれません。
必要な学力を身に付けるために、少し何かを我慢しなければならないかもしれません。
点数が悪いからと、何もしないであきらめるのは違います。
点数が悪いからといって、その教科が自分に合っていないと判断するのも間違いかもしれません。
いままで、やり方を変えて、不得意だと思っていた教科を得意教科にした人を多く見ているのでそう思います。

勉強・学習するのは、本来はテストでよい点数を取るためではありません。
未来の自分のために様々な力を付けるために、勉強・学習に励みます。
大人になっても、未来はありますから、勉強・学習は続きます。
繰り返しになりますが、ふるい落としのテストのための勉強は、よい点数を取るためのように感じがちですが、中学校で身に付けておく力が確認されるわけですから、やはり「点数を取るため」とはちょっと違う気がします。


1〜3限は、外国語のリスニングテストの音声以外は、静かな校舎内です。
そのせいか、またまたスズメの鳴き声がよく聞こえます。
巣立ったのではないのかと思い、ちょっと見るとまた巣に戻ってきているようです。
どうも4羽ほどいます。
1羽がまず偵察し、安全を確認してから2羽目が出てきました。
自然って不思議です。
誰から教えられたわけでもないでしょうに、親鳥は卵を温め雛をかえし、安全を確保しつつ、えさを与えたり飛ぶ練習をさせたりしています。
スズメにも、テストがあるのでしょうか?
まあ、当然文字によるテストはないですが・・・。
ある意味彼らにとっては生死に直結していますね。