中庭

学校日記 school diary

第28号 おお、脳

公開日
2021/05/12
更新日
2021/05/12

校長室より

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今日は、ほぼほぼ学校にいない1日です。
午前中は砺波市内にいるものの学校外で、午後は富山市内です。
学校で生徒や教職員が本気で学習に取り組んでいる姿を想像しつつ、わたしもへこたれずにがんばろうと思います。

同じ空間にいなくても、人はつながることができると思っています。
また、誰かのがんばる姿が、人を元気にできると思っています。
それは今までの人生における経験がそう思わせるのです。
言葉を換えれば、脳がそう判断しているということですかな・・・。

と、いいつつ、想像だけでは心細かったので、朝の教室の様子を脳に刻みつけてから学校を離れることとしました。
写真は出中生が毎朝「本気」で取り組んでいる「朝の読書活動」です。
歳をとればとるほど、読書の大切さを痛感します。
今日はこども読書週間(4月23日〜5月12日)最終日。最終日ということで、若干タイミングを外しましたが、滑り込みで一冊の本を紹介します。
4月20日の「校長室より」に、既に書いた本です。
中学生にはちょっと難しいかもしれませんが、昨年の11月20日に出版された、アンディシュ・ハンセン氏著の「スマホ脳(新潮新書)」です。
脳科学の最新研究が示す恐るべき真実として、デジタル時代に対する危惧を伝えています。
例えば、デジタル機器が若者の睡眠時間を減らし、集中力を低下させ、孤独感を高め、さらには依存状態にすることを、根拠や事例を基に述べています。
なかなかに衝撃的な内容ですよ。
本の終盤にアドバイスとして、デジタル機器の利用時間を制限し、紙の書籍を読んだり、手で書いたりする教育が大切なことや、散歩やランニングなどの心拍数を上げる運動をすると集中力が高まることを述べています。
単に不安をあおるだけでなく、対処法を述べているところにわたしは惹かれます。

GIGA構想で学校教育にもデジタル機器がどんどん導入されています。
今さら、デジタル機器を排除しようとは思いません(※単純に便利だからです)。
ただし、その危険性を知っておくことは重要です。
身の回りのすべてのものにはいろいろな面がありますから、一面だけを見てそのものを判断することは危険です。
すべての面を知ることが無理でも、複数の面を知ってそのものと対峙することは大切でしょう。
ああ、これも人生における経験が思わせていますな。
言葉を換えればこれも脳がそう判断していると言えますね。

経験を記憶しているのは脳。
いろいろ考えるのも脳。
「未来は脳がつくる」と誰かが言いました(※誰が言ったか忘れました・・・)。
誠に脳は不思議であり、秘めた力を持っています。
我々の身体だけでなく、心をもコントロールする脳。
もっと脳のことが知りたくなりました。