新米を堪能できる喜び! 9月27日 第247号
- 公開日
- 2022/09/28
- 更新日
- 2022/09/28
校長室
小学生が稲刈りや脱穀体験をしている記事が新聞を賑やかすに時期となりました。本校では、稲刈り鎌で稲刈りを体験、近隣の小学校では、刈り取った稲をはさがけしたり千歯こきを使い脱穀を体験したりしています。子供たちは、稲作に慣れ親しみ収穫の喜びを実感しているようです。
今年は、古米を上手に消費し早速新米を頂きました。白く輝く米粒は、噛むと甘みが出てきます。炊き上がる瞬間、ふわっと立ち上る湯気がとても心地よく幸せを感じる瞬間です。刈り取りの秋になりますと、田んぼの空気は一変します。秋空の下澄んだ風に稲藁の匂いが混じり、実りの秋を感じる瞬間でもあります。私の家の納屋の2階には、昔使っていた「ワラガイ(農作業に使っていた現在のブルーシートのようなもの)」が今でもしまってあります。今でも、藁の匂いを漂わせ、その香りはとても好きです。
私は数年前に離農してしまいましたが、新米は隣部落の米作り農家の知人から譲ってもらっています。そして、我が家で消費する分だけでなく隣町、鹿児島市、宮城県の知人に宅配しています。鹿児島市を例にとると、「シラス台地で収穫するお米は美味しくなく、一度富山県の米を口にしたら癖になってしまって・・」と言われ20年以上宅配を続けています。
土地改良事業が進み、田んぼは大型化、作業は機械化されましたが、農機は恐ろしく高価で、耐久性は極めて低いです。省力化は進みましたが、米価は60年前と変わっていません。それで、私を含め皆は農業を諦め農地を賃貸しますが、賃貸料は低く間もなくタダ同然になることが予想されます。これでは、農業の担い手確保どころか耕地が耕作放棄地となり新たな問題の発生を懸念してしまいます。日本の食料自給率を維持するためにも、政府の対策を願わずにはいられません。