子供を近視からどう守る? 12/5 485号
- 公開日
- 2023/12/05
- 更新日
- 2023/12/05
校長室
文部科学省は、学校における幼児、児童及び生徒の発育及び健康の状態を明らかにすることを目 的として、学校保健統計調査を昭和23年度より毎年実施しています。 11月28日に、令和4年度学校保健統計の確定値の取りまとめが公表されました。(グラフは文科省公表資料)
裸眼視力1.0未満の者の割合は、学校段階が進むにつれて高くなっており、 小学校で3割を超えて、中学校では約6割、高等学校では約7割となっている調査結果が公表されました。これは、裸眼視力が小中校いずれの段階でも過去最悪の結果となっています。スマートフォンやタブレット等の端末を使う時間が増えた影響が大きいと専門家は見ているようです。
本校の実態は、 裸眼視力1.0未満の者の割合は、平成29年度〜令和2年度が20%代だったのが、令和3年度が41.0%、令和4年度が37.4%、令和5年度が34.3%となりました。一昨年がぐーんと悪化し、その後少しずつ改善に向かっています。その原因を探っているのですが、現在のところ見つかっていません。しかし、全国の平均と比べても視力低下の課題は残り続けています。
現代の子供たちの目は視力低下の猛威にさらされています。幼いころから日常的にスマホやタブレットを使うのが当たり前になっています。休み明けの朝に、挨拶運動を行っている正面玄関で、子供たちに尋ねると「休日は、1日5時間以上ゲームして過ごした」という声は珍しくありません。子供たちにとって、画面を近くで見る時間は増えるばかりです。
我が家には、就職して4年目の長男がいます。入社して1年目は、パソコンの仕事ばかりで、1年間で1.2あった視力が0.3にまで下がったと言っていたのを記憶しています。私は、近眼になったことがありません。屋外の遊びが好きだったり野球にずっと関わってきたりした影響かもしれません。勉強しなかっただけかもしれません。(笑)大工で農業に従事していた85歳の父は未だに近眼でも老眼でもありません。このことから考えると、長男の視力低下は、遺伝ではないような・・・。
子供たちの目を守る方策を、学校・家庭・地域ぐるみで考えていく必要があるように思います。専門家のご意見では、近くばかりを見る生活習慣そのものを変える必要があります。近視予防には、遠くを見る時間が増える外遊びなどを屋外活動が有効とされます。近年の研究で太陽光に禁止を抑制する作用があることも相次いで報告されています。読者の皆さんは、どんな方策が有効だと思われますか。