学校日記

先輩教員に聞きました その1 11/22 477号

公開日
2023/11/22
更新日
2023/11/22

校長室

 教育現場では、教員志願者の大幅な減少が社会問題となっています。正規教員の産休・育休・病休等に対応する講師が確保できないことや教員の質の担保という面から厳しい状況が続いています。各都道府県は、この課題に対応しようと様々な取組を実施しておられますが、なかなかこれといった対策がないようです。そんな中、富山県教育委員会から県外大学在学者対象に教員UIJターンセミナー冊子掲載のインタビュー記事に本校教諭が出演して欲しいとの依頼が飛び込んできました。その記事を読ませていただいた私は感銘を受けたので、本人(20代半ば)の承諾を取って2回にわたり紹介させていただくことにします。

 恵まれた出会いが未来の夢に

 これまで自分と関わってくださった小・中・高の先生に憧れを抱いていました。とても楽しくいきいきと授業をされている姿を見て、私も授業が楽しく思えた記憶があります。時には私と一緒に悩んでくださったり、悩みを解決できるようにサポートしてくださったりしました。高校から大学にかけて自分の将来を決めていく中で、自分もお世話になった先生方のように子供たちと関わり、一緒に成長していけたらいいなと強く思うようになったことが教員を目指した理由です。

 小学校教諭を選んだのは、1〜6年生にかけて成長を見届けられることに惹かれたのが理由のひとつです。また、担当の教科が決まっていないため、個人的に好きな体育以外にも社会、算数などさまざまな教科で子供たちと関われることが、とても楽しそうに思えたことも決め手になりました。

 感情を共有し、成長を感じることが喜び

 日々の生活の中でやりがいを感じるのは、子供たちとの何気ないコミュニケーションを通して、喜びや楽しさを共有できた時です。素直な子供が多く、「今朝、四葉のクローバーを見付けたよ」「スポーツ少年団の試合で勝ったよ」と嬉しそうに報告してくれるんです。また、子供たちの成長を間近に見られることもやりがいのひとつです。出来ることが増えて喜んでいる姿を見ると、授業を工夫して良かったなと嬉しくなると同時に、粘り強く取り組むことの素晴らしさを教えてもらっています。

 新任の頃は右も左も分からないまま、「先生だから、子供たちのために頑張らなければいけない」と突っ走っていました。しかし、1年目を終えた後に子供たちと一緒に考えていく方が、一緒に課題を乗り越えていけるということに気付きました。以来、子供たちの好奇心や意欲を大事にして、一緒に学ぶことを大切にしています。(次号に続く)

 これを読まれた大学生(教師の卵)の一人でも多くが、教師を志願してくれることを祈るばかりです。

みんながわくわくする学校を「自分から」