火を扱う知識をしっかり身に付けて6/26 407号
- 公開日
- 2023/06/26
- 更新日
- 2023/06/26
校長室
先日、バーベキューの火を大きくしようとアルコールの消毒液をかけて大惨事になった痛ましい事故がありました。ある程度の知識や経験があればこんな事故は起こらなかっただろうし、近くに消毒液がなくても起こらなかったと思います。
左義長で事前に燃えやすくするために灯油をまく事がありますが、間違えてガソリンをまこうものなら大事故に繋がります。私も昔、家庭内ゴミを各家庭で燃やしていた頃に剪定して燃えにくい枝等は、エンジンオイルの廃油をかけていたことがあります。エンジンオイルは、灯油よりもさらに揮発性が低いからです。
アルコール類は取り扱いに気を付けないと、火災ややけどの原因になるかもしれないので、特に日常での注意点をまとめてみました。危険物には、爆発物やガスなど色んな種類がありますが、消毒用アルコールとして使われるエタノールは「4類」に分けられます。これはガソリンなどが含まれる「引火性液体」の分類です。引火性液体とは、液体から発生する蒸気(揮発し気体化したもの)に火が点くもののことです。燃えるのは液体そのものではなく、熱せられて出る蒸気です。実際的に、どんなことが起こるかというと…手のひらにアルコール消毒液をひろげたあと、その手で持った煙草に火を点けようとすると手に引火してしまいます。60%の濃度のエタノールの引火点(火源を近付けると発火する温度)は22度で、常温の状態で火気が近づくと燃えてしまいます。
今は小学校の授業でも、アルコールランプを扱うこと機会が少なくなったのも知識が不足してしまう原因かもしれません。
近年、キャンプがブームになり、バーベキューなどで火を扱う回数も増えているので、誰もが正しい知識を身に付ける必要があると同時に、アルコール濃度が高い消毒液の危険性を改めて理解しなければいけないと思います。夏になるとバーベキューの機会が増えると思います。痛ましい事故が2度と起こらないことを祈るばかりです。