勢いをつける学校組織にするには? 4/12 357号
- 公開日
- 2023/04/12
- 更新日
- 2023/04/12
校長室
始業式や入学式が終わってから数日が経過し、職員会議等も一段落し、平時の学校教育活動が営まれているなという実感が深まってきました。そんな中で、子供たちも教職員も伸びていくために、学校組織に「勢い」が必要だと思うことがあります。
このことについて、前兵庫県市立高等学校長会長の山根 修氏は次のように説明しておられます。
バケツの中の水は、何もすることなく眺めていても全く変化はない。しかし、水の中に手を入れてかき回せば渦が出来る。勢いを付けるとは、自ら手を入れて水を回すことに似ている。
渦が出来るまでに必要な行動は、動きのない水がどこにあるかを認識し、手を入れて、回す。この動きを組織で考えると、停滞している部署を把握し、その課題や改善点を洗い出し、具体的な改善方法を実行するという流れになる。
孫子の言葉に「激水の疾(はや)くして石を漂わすに至る者は勢(せい)なり」とある。激流が大きな石を流してしまうのは、水に勢いがあるからだという意味であるが、何か事を成し遂げるためには勢いが大切であることを物語っている。
列車は動き始める最初の数メートルが最もエネルギーが必要となるが、動き始めるとスムーズに加速していく。飛行機も離陸するときに最大の負荷がかかる。その負荷がかかった時に、失速するか浮揚するかは、どのように向き合うかで決まるだろう。
勢いを保つために意識すべきことは、意外に思われるかもしれないが「静」である。ダムに蓄えられた水が、一気に放出されて大きなエネルギーになるように静かに力を蓄える時間が必要となる。(途中略)と述べておられます。
また、昔野球の指導者講習会の席で、元野球評論家の広岡達朗氏から次のように教わったことを思い出しました。「人間の動作には、『動』と『止』と『静』の3種類の状態があります。プレイヤーとしてどの状態が最適だか分かりますか?もちろん『静』です。いつでも動き出せるよう準備したりエネルギーを蓄えたりして飛び出しに備えることが重要です。動きっぱなしもダメだし、ボールが来ないからといって頭も体も止めてしまうのもダメです。」と。
本年度、庄南小学校が勢いの付く学校組織になりますよう適材適所で仕掛けをしていきたいと思います。ご支援の程よろしくお願いします。