中庭

学校日記 school diary

数字の意味 no.707

公開日
2024/02/28
更新日
2024/02/28

校長室より

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出中生のみなさん
今回は社会の学習です

昨日、厚生労働省が令和5年12月分の人口動態統計速報を公表しました
 リンク:厚生労働省 人口動態統計速報(令和5年12月分)
 ダウンロードページ:政府統計の総合窓口

この中の「人口動態総覧−対前年比較−」で、あくまでも速報値としてですが、2023年の日本の出生数が758,631人と過去最少となっています
これは前年比5.1%減であり、8年連続で過去最少を更新し続けています
また、婚姻件数は489,281人と、前年比で5.9%減であり、90年ぶりに50万組を切りました
これらの数字から、今後少子化が一層進み、日本の人口減少も加速度的に進むことが予想されます

出中生のみなさん
これは、あなたにも関係があるお話です
学校や教育のあり方以上の、国としての大きな課題でしょう

上の【グラフ1】は、日本の総人口の推移(総務省「市町村合併の推進状況について」より)を表しています
日本の人口は、明治時代から100年間で約3倍になっています
それが、約30年後の2050年頃には1億人を下回る予想です

上の【グラフ2】は、年齢別全人口と将来推計(国土技術研究センター作成)を表しています
これを見ると、よりこれらの課題の大きさが明確になります
日本では子供世代の人口が減り、高齢者年代の人口が増加しています
1997年からは、子供世代人口を高齢者年代人口が多くなっています
子供が減れば将来のおとなが減ります
高齢者人口の増加は、社会福祉に関する予算が多く必要となることにつながります
この予算は税金です

上の【グラフ3】は、諸外国における年齢別2020年人口の割合(国土技術研究センター作成)を表しています
世界的に見ても日本の高齢化率は際立っています

何だか、不安をあおるようなデータを示しているだけのように感じるかもしれませんが、状況を知ることは大切です
昨日、2年生が学んだ金融教育もそうですが、正しく状況を把握し、それぞれの立場でできることは何かを本気で考える
そして、どのように「本気」で取り組むかです
「実行する」だけでなく、「実行しない」という選択肢もあります
本気で考えた末の決定であれば、「実行しない」も、「本気」だとわたしは思います
それが「逃げ」か「本気」かは、自分自身が誰よりも分かることではないでしょうか
どちらの自分を信じられるかも、自分自身がよく分かっていると思います


ちなみに、将来の高齢化率の予想ですが、2060年の日本の高齢化率は約40%と予想されています
その頃わたしはどうなっているか分かりませんが、生きていれば後期高齢者の一員ですな