中庭

学校日記 school diary

月 no.688

公開日
2024/01/30
更新日
2024/02/01

校長室より

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朝、月がくっきりと青空に浮かんで見えました
少し欠けており、そのことで太陽の位置が分かります

今、この月の「神酒の海」の西にある「シオリ(Shioli)」クレーター付近(東経25.2度、南緯13.3度)に、JAXAの小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」がいます
日本時間の1月20日0時20分に、日本初で、世界では旧ソ連・米国・中国・インドに次ぐ5か国目の快挙となる月面軟着陸に成功しました
アクシデントが発生し、ふたつのうちの一つのエンジンの一部が脱落しながらも、計画の目標地点よりも約55メートル東に着陸という、ほぼピンポイントの軟着陸を成功させています(※今までは他国も含めて10数キロ〜数キロ以内の着陸精度レベル)
飛行計画名は、「Smart Lander for Investigating Moon」で、SLIM
将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術を研究し、それを小型探査機で月面において実証する計画です
従来の「降りやすいところに降りる」着陸ではなく、「降りたいところに降りる」着陸へ、と質的な転換を果たすことに、成功した快挙です

時折夜空を横切るISS(国際宇宙ステーション)を見て、その光の点に人が存在する不思議を感じていましたが、今朝の月に日本のSLIMがいるというのもこれまた不思議な感じです
着陸前のアクシデントで機体は傾いていると考えられており、太陽電池に光が当たらず電源喪失しましたが、太陽光があたることで再び発電し始めて、通信が回復しているようです

このチームの、何を優先し何を切るかを瞬時に判断する力、リーダーシップ、そして、よりよい選択を確かな技術力とチームワークで遂行した結果が、着陸前後に分かりやすい形で出ていたと感じます
ジャンルは違いますが、本校においても危機管理を含めて参考になることだらけです
とにもかくにもこの快挙に賛辞を送りつつ、この後の観測結果を楽しみにして、月を眺めました


昔から月は多くの人の心をつかんでいます
それは日本だけではありません
月の自転周期と公転周期がほぼ同じであるため、月はいつも同じ面を地球に向けています
だから月面の模様はずっと地球から見えて、各地でその模様をいろいろなものになぞらえています
不思議なものです
参考までにわたしの知る限りの月の模様を下の図で紹介します
他にもあったら教えてください
いや、出中生ならば新バージョンで創造できるかな