為せば成る no.656
- 公開日
- 2023/12/08
- 更新日
- 2023/12/11
校長室より
「伝えたいことが上手く表現できない」
「親しくない人、知らない人との会話が苦手」
「思考力・理解力がいまひとつ」
・・・
自分自身に、このようなことを感じたら、それは語彙力の欠如からくるものかもしれない・・・
と、かつて言われ、わたしは動揺しました
悪意がなくても言葉のチョイスを間違えば、相手に不快な思いをさせる可能性はあります
SNS上で起こるトラブルの原因としてよく聞くことです
語彙力がなく、コミュニケーションが苦手となると、得られるはずの情報を得られないとか、柔軟なものの見方・考え方ができなることを経験したり、見たりしました
わたしも危ない
わたしも語彙力が足りない
今年度も出中生が積極的に取り組んでいる「総合的な学習の時間」では、各教科で育った力を総動員して課題を探求しています
その様子をのぞくと、どんどんアウトプットして、より多くの情報を収集しています
また、多くの情報を整理するのも言葉です
「分かった!」の語源は「分ける」と、読んだことがあります
確かに、分けることで頭の中が整理され、つながり、理解へと続くイメージが浮かびます
この時も、やはり語彙力が重要です
そして、言葉として出さなければ、自分の想いや伝えたいことは周りの人に伝わりません
前号の続きのような話となりますが、相手を想い発信することも大切ですが、受ける側もドンと受けられる力をつけておくことは必要でしょう
「そんな細かいこといちいち言わなくても」
「重箱の隅をつつくような話題はやめてよ」
教育活動において、このような発想は逃げでしかないようにわたしは思っています
わたしも語彙力を鍛えねばなりません
やらなければ確かに「楽」
しかし、やらなければ付かないのが「力」です
当然、限られた時間や環境の中で、何でもかんでもできるわけではないことが前提です
時間を生み出すのも自分自身のやり方次第
学校にいるときだけでなく、日常的にあいまいに使っている言葉の意味を一つ一つ考えてみると、結構難しく、だからこそ案外楽しいものです
あ! 「学力」とは「学ぶ、力」ですね
今、校長室の前の掲示は、上杉鷹山氏の言葉です
為せば成る
為さねば成らぬ 何事も
成らぬは人の 為さぬなりけり
人のせいにしている暇はなく、成らぬは自分がやっていないからだと、自分自身に言い聞かせます
やはり、脱皮しない蛇は滅びるのです