学びの場 no.558
- 公開日
- 2023/07/11
- 更新日
- 2023/07/11
校長室より
第3学年社会科の授業
この学級では、初めての公民分野の授業です
公民分野の学習の、大切な導入の時間になります
指導者にすれば大きな流れの「つかみ」の部分であり、公民分野の学習に対して興味や有用感をもたせたい時間です
少し観させてもらいましたが、とても興味深かったです
互いに自分の考えを述べ合っている姿から、生徒にとっても興味深い学習内容だったと思います
これは指導者による教材研究や、教材分析の成果ですが、それだけでなく、学校や教室が学びの場になっていることが重要でした
2022年12月に文科省が約12年ぶりとなる「生徒指導提要」の改訂版を公表しています
いじめ防止対策推進法の成立や、主体的・対話的で深い学びへの転換等、学校教育の実態を踏まえて、今回の改訂ではその内容が大きく変わりました
「生徒指導提要」とは、簡単に言えば、「学校関係者のための生徒指導の手引書」であり、指導の際の視点や方向性の基本が示されているものです
今回の改訂版のP130に、いじめ防止につながる発達指示的生徒指導という項目があります(第4章、4.3.1)
いじめ防止につながる発達的生徒指導を、生徒が人権意識を高め、共生的な社会の一員として市民性を身に付けるような働きかけを日常の教育活動を通して行うこととしています
その留意点は4つ
1、「多様性に配慮し、均質化のみに走らない」学校づくりを目指す
2、生徒の間で人間関係が固定されることなく、対等で自由な人間関係が築かれるようにする
3、「どうせ自分なんて」と思わない自己信頼感を育む
4、「困った、助けて」と言えるように適切な援助希求を促す
これは学びの場である学校という環境についての留意点とも言えます
その対象は生徒だけでなく、そこで働く教職員も含んでいるとわたしは考えますから、生徒を教職員とも読み替えます
3年生の公民の授業で観られた、生徒と指導者が何とも表現できない雰囲気(空気)の中で学習する全体の姿は、とても大切な姿だと感じています