中庭

学校日記 school diary

激変、急変 No.522

公開日
2023/05/19
更新日
2023/05/19

校長室より

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自然界は、激しい変化や突然の変化が苦手です
やわやわがよいようです
自然界の一部である我々人間もそうです


昨日の県内は高気圧に覆われて気温が上がり、富山地方気象台によれば全10観測地点中、7地点で摂氏30度超えの、2日連続真夏日でした
そして今日は、日中の予想最高気温が高岡(伏木)で摂氏19度(上図は砺波市)
暑さに身体が慣れていないこの時期、真夏日の暑さにやられ、その後の急激な変化による低温にやられ、ある程度身体の仕上がっているおとな以上に、子供たちや高齢の方は大変だろうと想像します

また昨日は、夜遅くに砺波警察署や砺波市役所から「クマ出没情報」が発信されました
先日、北海道でクマによる痛ましい事故がありましたので、情報を受けた瞬間は緊張し、学校としての対応について、市教委等と相談し決定しました
結果として、本校校区での発見事案でしたが、1:朝の事案であり時間が経っていること、2:日中に目撃情報がなかったこと、3:目撃されたものがクマか別のものかはっきりしないこと、から、以下の対応としました

1:情報等についてのHPへの掲載(5/18 22:39)
2:情報等について、登校前(AM6:00)の安全メール配信

19日(金)日早朝から現地確認の結果、クマの痕跡は確認できていないとの情報以外、現段階でクマに関する追加情報はありませんので少しホッとしています

ここ数年、クマの出没情報が多い気がします
北海道のヒグマと、本州のクマとは種類もその習性も違いますが、人間が被害にあうことがある点については共通します
北海道のクマ出没について、2022年に中山 茂大 氏著の「神々の復讐 人喰いヒグマたちの北海道開拓史」という単行本が発刊されました(下図)
生々しい描写が多々ある衝撃作です
長い時間をかけて丁寧に調査し、得たデータを整理・分析・考察した貴重な資料でもあり、明治頃から人間がヒグマの生息地に入り込み、自分たちの住みかを追われたヒグマが次第に凶暴化していったことが分かります
要は、「人喰いヒグマ」を生み出したのは人間であり、生活・命を脅かされたヒグマが自己防衛をとったことが、凄惨な事件の真相のように考えられます

北海道のヒグマに限ったことではなく、このようなことが地球上にたくさんあることは、様々な報告書や文献から知ることができます

気候にしてもクマにしても、やわやわとした変化であれば順応できるのかもしれませんが、「急」は変化に、自然は対応しづらいのです

危機管理についても、事件・事故は「急」なことですが、シミュレーションなどの準備を整えておくことで、迅速な対応がとれることは、「急」を「急でなくしている」ことかなと思います
また、「急」なことは気付きやすいですが、「やわやわ」は対応できる反面、気付きにくいことにつながることも、危機管理として意識しておきたいです