三大○○ no.444
- 公開日
- 2023/01/26
- 更新日
- 2023/01/26
校長室より
学校を廻っていると、キンキンに冷えた体育館から楽し気な音楽が聞こえます
のぞいてみると1年生の保健体育「ダンス」の発表会です
グループごとに役割分担し、学習を進めています
また、互いに評価をし合っています
観ていて、ふと「三大○○」のことが頭に思い浮かびました
「日本の三大○○」のフレーズはいろいろなところに使われます
「三名園」は、「水戸の偕楽園」「岡山の後楽園」そして「金沢の兼六園」
「三霊山」は、「富士山」「白山」そして、「立山」
全国から人の集まる、とある場で「三大仏」の話題となり、わたしが得意げに「奈良の大仏」「鎌倉大仏」そして、「富山県の高岡大仏」と言ったら、多くの反論が出ました
「いやいや、奈良の大仏、鎌倉大仏は分かるが、三つめは岐阜大仏だ!」
「いやいや、三つめは兵庫大仏だ!!」
「いやいや、三つめは京の大仏だ!!!」
その後も、河内の大仏、近江関寺の大仏など、様々です
この話の結末は、その場におられた師匠の「まあ、この手の三つめは、全国にたくさんあるものだ」の一言でした
なぜ、出中生の授業風景でこのことを思い浮かべたのか
三大義務のひとつである義務教育を受け、三大権利のひとつ、教育の権利を行使している姿からでしょうか
自分でもよく分かりません
3年生の社会科「公民」の学習で「権利と義務」について学ぶ単元があります
選挙権が18歳まで下げられたことなどもあって、今の中学生には今まで以上に意識して学んでほしいと感じています
「権利と義務」は民主主義の中では対価として認められないと学んだ記憶があります
「義務を果たさなければ権利が与えられないというものではない」と
ただし、義務を果たせる人は確実に義務を果たしてもらわないと社会は成り立ちませんから、そこは勘違いされては困るところです
「自由」と「責任」も似たところがあると感じます
アイルランドの作家、バーナード・ショーは「自由とは責任を意味する。だから、たいていの人間は自由を恐れる※」と、言っています
※Liberty means responsibilty.
That is why most men dread it.
出中生のみんなにも、大人になっていく途中で深く考えてほしい言葉です
「権利と義務」、「自由と責任」は、小さな社会を形成する学校生活にも通じています
今朝、生徒総会を終えた執行部に謝意を伝えに生徒会室へ行ったとき、生徒会長に感想を尋ねました
総会において想定していなかった意見が出て、その意見の重要性を感じ、残り短い任期の中でできることを実践していこうとしている想いが伝わり、執行部は「権利と義務」「自由と責任」を理解できていると感じました
前にも書きましたが、日本国民の三大義務は「勤労・納税・教育」であり、三大権利は「生存、参政、教育」です
蛇足ですが、教育に関して、義務は「こどもに教育を受けさせること」であり、権利は「教育を受けること」です
言葉は正しく理解しないと大きな勘違いをします
勘違いは誤った言動を引き起こします
留意しなければなりません
と、言いながらわたしの認識に誤りがあればご教授ください
いつも自信のないわたしであり、いつも多くの方に助けていただかねばならないわたしなのでした