令和の日本型・・・ no.283
- 公開日
- 2022/05/20
- 更新日
- 2022/05/20
校長室より
3年生の英語の授業で、生徒たちがALTの出すクイズを考えていました
生徒たちはALTの英文を聴き取り、その答えを考えます
問題が出されると、しばらく周りの生徒と相談してもよい時間が与えられるのですが、みんな楽しそうに自分の考えを述べ合っています
そして、自分の考えをまとめ、分かった人が手を挙げて答えています
「Oh! Good challenge!」
「But,it's wrong answer・・・」
ああああ・・・
「Correct answer!!」
おおおお・・・
思わず引き込まれて、いつの間にかわたしも一緒に「うーん・・・???」と考えていました
自分が中学生の頃とは、英語の授業も大きく変わっています
※これは決して,恩師を批判しているのではありません・・・ 時代の変化ということです
令和3年1月26日に中央教育審議会の初等中等教育分科会から、「2020年代を通じて実現すべき『令和の日本型学校教育』で目指す学びの姿」が答申されています
キーワードは、「個別最適な学び」と「協働的な学び」
これらを一体的に充実させ、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善につなげるということが求められています
「個別最適な学び」とは、「個に応じた指導」を生徒の視点から整理した概念です
「個別最適な学び」が進められるよう、これまで以上に生徒の成長やつまずき、悩みなどの理解に努め、個々の興味・関心・意欲等を踏まえてきめ細かく指導・支援することや、生徒が自らの学習の状況を把握し、主体的に学習を調整することができるよう促していくことが求められています
その際、ICTの活用により、学習履歴や生徒指導上のデータ、健康診断情報等を利活用することや、教師の負担を軽減することが重要であると述べられています
「協働的な学び」では、「個別最適な学び」が「孤立した学び」に陥らないよう、探究的な学習や体験活動等を通じ、生徒同士で、あるいは多様な他者と協働しながら、他者を尊重し、持続可能な社会の創り手となることができるよう、必要な資質・能力を育成することが求められています
集団の中で個が埋没してしまわないように、一人一人のよい点や可能性を生かすことで、異なる考え方が組み合わさり、よりよい学びを生み出すと考えられています
「令和の日本型学校教育」の構築に向けてはその方向性として、これまでの日本型学校教育が果たしてきた、(1)学習機会と学力の保障、(2)社会の形成者としての全人的な発達・成長の保障、(3)安全安心な居場所・セーフティネットとしての身体的、精神的な健康の保障を、学校教育の本質的な役割として重視し、継承することが求められています
また、一斉授業か個別学習か、履修主義か修得主義か、デジタルかアナログか、遠隔・オンラインか対面・オフラインかといった「二項対立」にならず、教育の質の向上のために、発達の段階や学習場面等により、どちらの良さも適切に組み合わせて活かしていくことが求められています
時代の変化と共に、学校教育には大きな変化が求められています
そして、以前にも増して学校教育に求められていることは多いです
子供たちの未来のための教育であることに変わりはありません
目の前の生徒のために、本気で粛々と研鑽に励み、できることに根気よく取り組むのです
そのために、まずは生徒の周りのおとなが元気であることが大切ですね
「脱皮しない蛇は滅びる」
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche)
なのです