まさか (1) no.278
- 公開日
- 2022/05/13
- 更新日
- 2022/05/13
校長室より
「まさか自分が」と思った瞬間はありませんか?
このように考える傾向は、人間のもつ特性だろうと思います
このような考えをしなければ、毎日が不安で何もできなくなってしまうと思うからです
しかし、「もしかしたら自分も」という意識も必要でしょう
すべてを他人事で済ませていては、課題を解決することが難しいからです
今為すべきことは何かをじっくりと考え、他と協調・協力しながら、冷静に対応する
これは同調圧力、忖度ではなく、自律した人間の言動だと考えます
日本赤十字社のホームページの中に、「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!〜負のスパイラルを断ち切るために〜」という記事があります
このページは2020年3月26日に更新されています
新型コロナウイルスによる感染症が世界中で拡大し始めた当時から、この感染症には“3つの顔”があり、これらが“負のスパイラル”としてつながると、更なる感染の拡大につながっていくことを指摘しています
そして、日本赤十字社がこの“負のスパイラル”を知り、断ち切るためのガイドとして、このページを作成しました
更新されてから既に2年以上が経過していますが、その内容は今の状況でも大切であり、今一度確認したいものです
この中の、4枚目「第1の“感染症”は病気そのものです」(上写真1段目)、5枚目「第2の“感染症”は不安と恐れです」(上写真2段目)、そして6枚目の「第3の“感染症”は嫌悪・偏見・差別です」(上写真3段目)は、出中生にもよく理解してほしい事実です
そのために、昨年度から玄関前廊下のモニターに、エンドレスでこれらの画像を流し続けています
もうみんな観てくれているでしょうか?
ぜひ、何度でも観てもらえたらと思います
また、日本赤十字社がYouTubeで、「ウイルスの次にやってくるもの」という動画を2020年4月21日に配信しています
人から人へと広まっていく、もしかしたら、ウイルスよりも恐ろしいものがあること、そして、わたしたちができることは何かを、その動画は訴えています
新型コロナウイルス感染症から、身体だけではなく自分の心や我々の社会を守るための心構えを伝える絵本アニメーションです
ぜひこちらも、改めて観てもらいたいです
医療関係者や、陽性者が出た施設に勤務する人たちへの、おとなの偏見・差別の事実を知ると、何ともやるせない気持ちになります
「正しく怖がる」ことの大切さを痛感します
安全・安心の確保のための対応と、偏見・差別を混同している事例を耳にすることがあります
よく考えて、冷静に行動したいと、わたしは思います
自分自身が「まさか」偏見をもったり、差別をしたりする側にならないように
「まさか」出中生が偏見をもったり、差別をしたりする側にならないように
そのために何ができるか
おとなは、具体的に考えることができるはずです
新型コロナウイルス感染症感染防止対策として、学校では手洗い、手指消毒、体温管理、換気、ソーシャルディスタンスの確保、マスク着用、給食の黙食等を継続しています
また、体調に変化があった場合は無理をせず、自宅で休養することにご理解・ご協力をお願いしているところです
本校は生徒数が多いため、同じ市内の学校とは違う対応をとらざるを得ない場合もあります
その際は、また説明させていただきますので、よろしくお願いいたします
同じことが続くと人は慣れてきます
慣れが心の緩みを生み出すかもしれません
「いつまで続けるのか・・・」と感じるかもしれません
そんなときこそ、ぜひ自分でよく考えて行動したいものです
言われたからやるとか、人がやっているからやるではなく、今どのようにすればよいのか、自分で考え、実践することが大切だと思います