中庭

学校日記 school diary

第240号 翌日

公開日
2022/03/16
更新日
2022/03/16

校長室より

まだ個人的には昨日の余韻に浸っている感じです
3年生の教室は、既に新3年生を向かえるための準備がなされているのですが・・・

校長室の机の上の白梅のつぼみが、花をひらいてきました

相談室の水槽には新たな命が誕生しています
卒業生の○○さんが「ぽー助」と命名したと、2年生の□□さんから聞きました

毎日何らかの変化があり、生徒たちは成長しています

この職業でいると、担任として、学年主任として、(中略)、教頭として、校長として、その立場は変わりますが、毎年新入生を迎え、卒業生を送り出すことの繰り返しです
教師として自分自身も変化しているのですが、劇的に成長する生徒たちとは比べものになりません
どこか、取り残されるような感覚になることもあります

そんなこともあってか、この時季になると、映画「愛と青春の旅立ち」の1シーンを思い出します
原題は、An Officer and a Gentleman
直訳すれば「士官と紳士」です
これは慣用句を略したものだそうで、その全文は次の通りです
「Conduct unbecoming an officer and a gentleman(士官や紳士に相応しくない行為)」
邦題と全然印象が違います(※こういう洋画や洋楽は多くありますね)

この映画で1982年度アカデミー助演男優賞を受賞したルイス・ゴセット・ジュニアが演じる士官候補生学校教官のフォーリー海兵隊軍曹
候補生たちを徹底的に鍛え上げ、教育する鬼軍曹です
鬼軍曹は、海兵隊の一等軍曹
リチャード・ギアが演じる主人公ザック・メイヨの父親は、海軍の一等兵曹
厳しい訓練を乗り越えて卒業するザック・メイヨは、卒業と同時に1階級上の士官となり、散々息子を馬鹿にしていた父親も、厳しい言動で指導し続けたフォーリー軍曹も、敬礼しなければならない立場となります
鬼軍曹が卒業式後にザック・メイヨに敬礼するシーンが、何とも言えず、わたしは好きです

卒業式では最初に敬礼してくれた自分より階級が下の現役軍人に、1ドル銀貨を渡す習わしがあるそうです
鬼軍曹はそれを受け取り、「おめでとう、メイヨ少尉」と祝福します
(Congratuations, Ensign Mayo.)

「あなたのことを決して忘れません、軍曹」とメイヨは敬礼します
(I will never forget you, Sergeant.)

「分かっている」と、軍曹
(I know.)

「あなたがいなかったら、こうなれなかったです」とメイヨは軍曹に謝意を表します
(I wouldn't have made this, if it weren't for you.)

「ここから立ち去れ」と、照れ隠しか、軍曹らしくやや小声でメイヨに言います
(Get the hell out of here.)

少しの間をおいて、「ありがとう、軍曹」と言い、メイヨは軍曹の前を去ります
(Thank you, Sergeant.)

そんな、シーンです
※メイヨから受け取った銀貨だけ、軍曹が右のベルトに挟むことも、ぐっときます

努力すればなれる! 這い上がれる!
何ともアメリカ的な映画です

もしかしたら、13週間の厳しい訓練を乗り越え上官になる教え子に、鬼軍曹が敬礼する姿を、少し自分と重ねているのかもしれません
フォーリー軍曹のような外から見える鬼のような厳しさではなく、別の形(意味)の厳しさで指導するために、日々我々教職員は鍛錬しなければならないと思っています
そのことを自分自身に戒めるために、この時季にこの映画を思い出すという面もあるのかな


本日、2年生は実力テストに取り組んでいます
今までの学習成果を自分なりに確認するためのものです
4月からは最上級生であり、出町中学校最後の1年間です
1年生は、4月から新入生にとっての先輩となります
心身ともに準備を整えて、来年度1年間がよりよいものになるよう、我々教職員も準備が必要です

昨日の余韻はここまで!
今日は、県立高校一般選抜学力検査の合格発表の日です

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