学校日記

寂しい教室・整然とした教室  3/15 346号

公開日
2023/03/15
更新日
2023/03/15

校長室

 1年生の教室を覗いてみました。1年生と4年生は、インフルエンザの流行により昨日と今日は学年閉鎖です。子供のいない教室は、何かと寂しいものです。「子供の歓声が聞こえての教室だな!」ということを実感する瞬間です。

 しかし、教室内をよく眺めていると、机と椅子が縦横はみ出しもなく整然と並んでいます。帰りの会の後、子供たちが自分の机を床の印に合わせて教室から去っていきます。おそらく、担任の先生が子供たちの帰校後に手直しをしておられるのでしょう。机や椅子が整然と並んでいると、実に気持ちがよく気が引き締まる思いにさせてくれます。登校してこれを見た何人かの子供たちは、「今日も1日頑張るぞ!」という思いになっていることでしょう。

 私が、20代の教員の頃部活動の練習所から気持ちよく職員室に帰ってくると、よく先輩教師に「お前の教室の窓開いていたし、おまけに机の並びがガタガタだったぞ!」と言われたものでした。私は内心「また、やってしまったか?」と思い、がっくりするのでした。担任教師としての基礎・基本を徹底して教えていただいたものとして、今では感謝の思いです。

 30代になって、野球部監督時代は、有名な講師から教わった「凡事徹底! 部員の気持ちを揃えるためには、先ず履物を揃える」を徹底指導しました。新チームの発足当初合宿を行います。そこで、下足やトイレのスリッパ、食べ終わったおかずの入っていた器等を揃えられるようになるまでやり直します。野球の場合、これが当たり前にできるようになると公式戦のここぞという場面で活躍できるようになります。(野球の神様がいるのでしょう!)

 我が家の玄関の家族の履物も、私の教えを受けた次男(野球少年)が小学生から中学生まで、毎日揃えていました。中学校3年生の最後の大会で、最終回2死、1対2の劣勢で次男の打席が回ってきました。観覧席で応援していた私は、毎日家族の履物を揃える次男の光景を思い出し、「何かが起こるのでは?」と確信しました。数球ファウルで粘った後、案の定レフト線に同点タイムリーを放ったのです。がっくりきた相手エース投手は、そのまま延長にもつれ込み逆転を許したのです。

 いつのまにか野球の話になってしまいました。「凡事徹底(整理整頓)」を継続すれば、その成果はいつしか必ず表れると思うのです。