学校日記

VARとは!? 12/14 295号

公開日
2022/12/14
更新日
2022/12/14

校長室

 サッカーワールドカップ日本代表が盛り上げてくれたのは、何といっても対スペイン戦で2対1の逆転となる決勝ゴールにつながる三苫選手のアシストパスでしょう。肉眼で見ていた時には、既にゴールラインを割っていたのではないかのように見えましたが、VARの結果ゴールが認められました。さて、VARとは何でしょうか?
 2020シーズンから、JリーグでVARが本格導入されることになりました。VARとは「Video Assistant Referee(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」の略称です。サッカーの試合では主審1人、副審2人、第4審判員と4人の審判員がピッチにいるのが一般的ですが、彼ら以外に映像で試合を確認し、判定をサポートする審判員のことをVARといいます。
 VARは、2018年、国際サッカー評議会(IFAB)が定めるサッカー競技規則記載の正式ルールとなり、IFABの承認を受けた組織、スタジアムにおいて、ライセンスを取得した審判員によってのみ採用できるようになりました。2018年ワールドカップロシア大会でも採用されていました。
 VARの役割は、あくまでもフィールド上の審判員(主審、副審、第4の審判員)をサポートすることです。最良の判定を見つけることではなく、「はっきりとした明白な間違い」をなくすためのシステムです。ほとんどすべての人が「その判定は明らかに間違っている」という事象に限り、VARが介入することになります。
 判定についてVARが介入するのは主に1「得点かどうか」2「PKかどうか」3「退場かどうか」4「警告・退場の人間違い」の4つにおいて、「はっきりとした明白な間違い」もしくは「見逃された重大な事象」があった場合となります。ピッチ上では主審、副審の立ち位置やプレーのタイミングによって、見間違いや見逃しが発生してしまうことがあります。それらを正すサポートをするためにVARが介入します。現在行われているワールドカップカタール大会では、この他にも「オフサイドかどうか」「ラインを割っているかどうか」にも使用され、審判のジャッジに対して物議をかもすことはなくなりました。
 ビデオ映像だけでなく、ラインの延長上に設置されているセンサーやボールに組み込まれているチップの情報も加えて総合的に判断するそうですから、ハイテクとしか言いようがありません。スポーツ界も新しい時代を迎えようとしているかなと思います。私が現役の時や選手の指導をしていた時は、「いかに審判を味方につけるか?」も勝敗を分ける大切なポイントでしたが、これからはそんな時代でないのかもしれません。

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