10月5日は世界教師デー!?10/18 第259号
- 公開日
- 2022/10/18
- 更新日
- 2022/10/18
校長室
毎年10月5日は、国際的に祝福される「世界教師デー」です。そもそも、どのような意図や経緯で、この記念日が定められたのでしょうか?ユネスコが「世界教師デー」を制定した目的は、世界中の教師に対する支援と理解を求めるためです。また、この国際デーを通じて、教師が教育をおこなう権利と将来を担う子どもたちが教育を受ける権利、それぞれの重要性を訴えることも狙いとしています。
1960年代、ユネスコと「国際労働機関(ILO)」は、小学校や中学校教師の地位向上を目標とした活動に乗り出し、1966年10月5日には「教員の地位に関する勧告」が採択されました。この日を記念し、1994年に定められたのが「世界教師デー」です。教育を受ける権利は基本的人権であり、皆に適切な教育を提供することが国の責任であることをアピールしています。現在、世界100ヵ国以上が10月5日には「世界教師デー」を祝い、この日を中心にユネスコは国際会議などを開催しています。
世界教師デー制定のきっかけとなった「教員の地位に関する勧告」は、教育の専門職にふさわしい教員の地位に関する諸原則や具体的条項を記した勧告書です。教員の権利や責任をはじめ、その養成や教育、雇用やキャリア、授業・学習条件などに関する国際基準の重要性をアピールしています。
教師の重要性といえば、思春期の子供たちに発する教師の一言はその子の進路(人生)を左右するといっても過言ではないと思います。
私の場合、中3と高3のときに合わせて2人の恩師に出会いました。中3の学年主任兼野球部顧問だった故N先生は、部活動引退後の今頃の時期です。受験勉強しなければならないことが分かっていてもなかなか勉強に手が付かない自分がおり、日だけが過ぎていました。そんなとき、故N先生は担任でもないのに、別室に私を呼びました。「鈴木君、勉強が手に付かず成績が下がっているね。野球部で下がっているの君だけだよ。T高校へ行きたいんだったら頑張りなさい。」とおっしゃった一言が今でも忘れません。「君だけだよ・・」の言葉がよっぽどショックだったんでしょう。その日を境に家庭学習時間を30分以内から4時間ぐらいに変更しました。(中3の3月までですが・・・)
もう一人は、高3の担任の数学教師のA先生です。この先生も別室に私を呼びました。「鈴木君体育教師を目指すんだって・・?それなら、やめなさい。君は数学が得意だから数学教師にしなさい。君は、野球をやっているが甲子園に出たわけでないでしょう。体育教師は、どの種目でも国体出場は当たり前ですよ。・・・!?」と言われました。確かに算数・数学は得意でしたが、体育ほど好きではなかったから、「えー」という思いでした。しかし、この一言で現在の職業の算数・数学教師に繋がっています。
教師の子供へ発する一言の重みを噛みしめながら、教育活動を進めていきたいと思います。