箸を正しく持てない日本人! 2/21 528号
- 公開日
- 2024/02/21
- 更新日
- 2024/02/21
校長室
昨日は農家レストラン大門で和食のテーブルマナーについて学びました。箸の持ち方や料理の食べる順番、食べ終わった後の所作など、多くの食事のマナーについて教えていただきました。
箸を正しく持てない日本人が非常に多くなっています。小学生の80%、中学生の50%、更に、小、中学校教師の43.1%もが正しく箸を持てないというデータがあります。そんな私も誰に言われたわけもなく、大学4年生の時にこのままでは教壇に立てないと思い込み、鉛筆と箸の持ち方を約1〜3ケ月かけて直しました。
欧米では箸を正しく持てないとエリートと言われないため、練習をしていると言われています。今の日本では、箸の持ち方の練習をする人は少ないでしょう。「箸なんて持てなくても食べられる」「口まで運べれば持ち方なんてどうでもいい」という考えをする人が多いようです。
箸の歴史は、1400年前、小野妹子が中国から持ち帰った文化の1つで、日本で最初に箸を使って食事をしたのが聖徳太子だとの記録もあります。日本の食文化の象徴とも言える箸が持てないということは、日本の食文化の崩壊を意味すると専門家は指摘しています。
専門家は、次のようにも述べています。本来、家庭と食卓において親と子のコミュニケーションの中で正しい箸の持ち方を伝承していくべきだが、その親でさえ正しく持てないのが現状。誰が教えるかよりも、正しいことをいかに伝承していくかが重要。箸の持ち方を正すとともに、食事をしながら箸の持ち方を正すことができる「環境」を作ることも食育の重要な課題であると。
また、女将さんから「嫌い箸(忌み箸)」としてご法度の内容の説明がありました。
1 探り箸 汁物等をかき混ぜて中身を探ること
2 涙箸 料理を口に運ぶ時につけ汁を落としたり、箸から汁をしずくのように落 とす こと。
3 寄せ箸 器を手で取らずに箸先で動かすこと。
4 移り箸 ご飯とおかずを交互に食べず、おかずからおかずへと箸を進めること。
5 ねぶり箸 箸を口の中に入れて舐めること。
6 たたき箸 箸で器を叩くこと。
7 渡し箸 食事の途中や終わった後に、茶碗などの上に箸を渡して置くこと。
8 さし箸 料理を箸で突き刺すこと。
9 ごみ箸 箸で口の中へ物を押し込むようにして食べること。
10迷い箸 どの料理を食べようかと迷い、箸をあちこちと動かすこと。
とても勉強になる和食のテーブルマナーだったと思います。日常の食事作法に生かしていきたいと思います。