学校日記

睡眠、6時間未満が4割 過労死白書、労働者1万人調査  1/31 514号

公開日
2024/01/31
更新日
2024/01/31

校長室

 日本人は「休み下手」と言われます。休むことに後ろめたさを感じたり、休んでいても仕事のことが頭を離れなかったり。かつて「働け、働け」という時代がありました。親や祖父母ががむしゃらに働いて日本の高度経済成長の礎を築きました。私は、幼少期に両親が休んでいる姿を見たことがありませんでした。日中両親は、農作業。それに加え、父は夜も農作業や縄を編んでいました。一方母は、朝夕は家事、就寝前はセーターをほどいて、子供の成長に合わせてセーターの編み直しをしていました。居間でテレビを見たり休憩したりする姿は殆ど見たことがありませんでした。そんな中で育った私は、小学校低学年の頃から農作業を手伝うのは当たり前になっていました。

 その勤勉さがいつの間にやら、ろくに休みも取らずに長時間働く悪習へと変質しました。「働き過ぎ」と海外からも批判された時期を何度か経ながら、改められずに現在に至っているように思われます。過労死・過労自殺の現状を分析した「2023版 過労死白書」が実態調査を踏まえて次のように言っています。

 労働者約1万人を対象とした大規模な睡眠の実態調査を実施。45・5%は睡眠が6時間に満たないと回答した一方、62・5%が理想は7時間以上と考えており、隔たりが目立ちました。 睡眠不足に陥ると肉体の疲労が回復せず、精神にも悪影響が見られます。日本の労働者の多くは自身が理想とする睡眠時間を確保できていない。さらに、理想と実際の睡眠時間の差が大きければ大きいほど、精神状態が悪化する傾向にあると。

 本校の職員室は、5時半頃になると半分位の教職員が退勤しています。我が子を保育所に迎えに行ったり、夕飯の買い物にに行ったり等様々です。しかし、それが当たり前の雰囲気になっていることが有難いです。過労問題は、超過勤務時間だけでなく質的な問題も多く含まれていると思いますが、教職員が互いに労ったり助け合ったりする雰囲気を醸成し、同僚性が高められたらと思っています。読者の皆さんは、理想の睡眠は取れていますか。(私は、あまり悩まないタイプなので大丈夫?(笑))