学校日記

宿題とは違う自主学習の5つの特徴(自主学習ノート3)   1/25 510号

公開日
2024/01/25
更新日
2024/01/25

校長室

 伊垣尚人氏が主張する自主学習ノートの5つの特徴を紹介します。

1 一人一人が自分に合った学習内容を選べるため、学習に対して主体的になれる

 宿題では「先生に言われたからやる」「先生に言われたことをやる」と受け身な学習態度になりがちですが、自主学習では自分で学習内容を選ぶことが出来るため、学習に対して主体的になれ、やる気も生まれます。自分に必要な学習は何かを考え、自ら選択して学んだ子と、親や先生に言われるまま受け身の学び手として育つ子とでは、思考の深さに大きな差が出ます。

2 1日の学習、1週間の学習計画について「振り返り」をしなが゜ら進めることで「学び方」を学ぶことが出来る。

 自主学習では、1日の学習ごと、1週間ごと、1か月ごと等、定期的に自分の学習について振り返りを行います。その場その場で行き当たりばったりしかしていない子は、経験した学びを次の学習に活用することが出来ません。ですが自分にとって上手くいく学び方を身に付けている子は、他の学習内容に出会ったときでも、その学び方を上手に生かすことが出来ます。こうした「学び方」を身に付けることは、生涯にわたる豊かな学びを保障する力になります。

3 1冊のノートに努力が積み重ねられ「見える化」されるため、自己肯定感が高まる

 自主学習では、学習したノートがそのままその子のポートフォリオとなり、1冊の宝物となります。その宝物が積み重なっていくことで自分の努力が「見える化」されるため、自分の継続力に自信が生まれ、次なる学習への意欲も高まっていきます。

4 家庭で自分から学習する習慣を身に付けることが出来る

 自主学習では、「自主学習カレンダー」を作り、自ら学習する内容や目標を決めて取り組みます。自分が作った「自主学習カレンダー」に、学習した証の「〇」が増えていくことは、子供たちに継続する力を与え、自ら進んで学習する習慣が確立されていきます。

5 学ぶことが楽しくなる

 新しいことを知ったり、出来るようになったり、知らない世界のことを調べたり、実験してみたりといった学びは、本来とても楽しいものです。子供時代にはこうした学ぶ楽しさをたくさん味わって欲しい。そんな願いが、この自主学習の取組には込められています。

 私個人として、自分の学生時代を思い起こすと「自分に必要な学習は何かを考え、自ら選択して学んだ子と、親や先生に言われるまま受け身の学び手として育つ子とでは、思考の深さに大きな差が出ます。」や「その場その場で行き当たりばったりしかしていない子は、経験した学びを次の学習に活用することが出来ません。」は、まさしく「自分のことだ」と反省ばかりです。今後は、これまでの生産性と品質を競った社会から独自の価値を生み出す知識社会へと変わっていき、今までのやり方では解決できない問題に対応する能力が求められています。新しい学力観(令和の日本型教育)に立って子供たちの自主学習を推進できたらと思います。