体育実技講習! 5/24 384号
- 公開日
- 2023/05/24
- 更新日
- 2023/05/24
校長室
本日、3,4年生を対象に富山大学人間発達部 准教授(体操競技部 監督)の佐伯 聡史 氏を招聘して器械運動の体育実技講習会を実施しました。3年生は、跳び箱の上での前転が出来ることを、4年生は、倒立前転が出来ることを目標にプログラムに沿って練習を行いました。倒立が出来るようにするために、目線を両手の爪を見るようにすること(頭を入れ過ぎない)や恐怖心を克服して足を2,3回振り上げることを練習をしました。子供たちは、佐伯教授がおっしゃる練習のポイントを遵守すると、1時間内にみるみる上達していくのが分かりました。佐伯教授有難うございました。
佐伯教授がゼミ内の3名の大学4年生を連れてこられました。私は、講習前の時間を利用して3名の大学生に質問しました。「これから、教員採用試験の準備をされるのですか?」「いや違います。富山大学には、教員免許を取るために入学しましたが、教員よりやりたい仕事があるので民間企業に就職します。」3人とも同じ答えでした。「皆さん出身はどこですか?」 A「埼玉県です。」、B「長野県です。」、C「兵庫県です。」 「どうして富山大学を選んだのですか?」 A「教員免許が取れることが分かったからです。」、B「富山大学は、バスケットボールの強豪なので、バスケットボールを続けたかったからです。」、C「高校まで体操をやっていて、佐伯監督が率いる体操部に入りたかったからです。(笑)」
佐伯教授に尋ねると、「最近の学生は、教員免許を取っても教員採用試験を受験しないし、教員になっても若いうちに民間企業に移ってしまう。しかし、民間企業に勤めているうちに、教員になりたくなって採用試験を受ける者もいますよ。」とのこと。いずれにせよ、教職の世界では、若い優秀な人材の確保が困難になっていることは間違いないと思います。若者が教職を敬遠する理由として遣り甲斐なのか、長時間労働なのか、処遇なのか人それぞれ理由があるようです。
一方、5月10日自民党の「令和の教育人材確保に関する特別委員会」が教員の処遇改善に向けた提言をまとめました。時間外勤務手当の代わりに支払われる月給への上乗せ分(教職調整額)について、現行の4%から10%以上への引き上げを明記。2024年度中の国会への関連法案提出を求めました。
また、提言はなり手不足の原因ともされる教員の長時間労働に関し、「状況を改善することは喫緊の課題」と指摘。小学校で約41時間、中学校で約58時間となっている月ごとの時間外の在校時間を、将来的に20時間程度に減らすよう求めました。
学級担任の負担の大きさなどを踏まえ、「学級担任手当」の創設も盛り込まれました。教員になった人には奨学金の返還を免除・軽減する策も示されました。
国も「教師が取り巻く環境を抜本的に改善し、質の高い学校教育の実現に向けて、優れた人材を得ることが不可欠」と強調してくれています。国の政策が若者たちに浸透し、教員のなり手不足解消に結び付いてくれることを願うばかりです。