学校日記

カブトムシが蛹になる前兆? 5/19 381号

公開日
2023/05/19
更新日
2023/05/19

校長室

 校長室で飼育しているカブトムシに興味を持っている5年生A君に、廊下で出くわしました。「校長先生カブトムシ元気?」「元気だと思うけど、見に来る?」「行く!行く!」A君は、2つの飼育ケースに入ったおが屑入りの土に手を突っ込み、カブトムシの幼虫を探し始めました。「おっーいる!いる!これ、もう蛹になる寸前や」「どうして、そんなこと分かるの?」「だって校長先生、幼虫の縞々の凹みが大きくなっているでしょう。そのうえ、腹筋運動みたいに腹をくねくねさせているでしょう。こうなったら、もう蛹なんや」「えーよく知っているねぇー。家でも飼ってるの?」「ヘラクレスオオカブトを飼っていたから・・・」と会話が弾みました。

 カブトムシの生育について無知な私は、インターネットで「カブトムシが蛹になる前兆」について調べてみました。蛹になる前兆で間違いないのが「前蛹」と言われる状態を見極める方法&コツが3つあるようです。

 1つ目は「蛹室を確認」です。前蛹になる際には幼虫時に自分のフンや水分、体液などを使って蛹室を作ります。

 国産のカブトムシであれば蛹室を縦に作るため、ボトルや飼育ケースで飼育していると大抵側面に蛹室を作ってくれます。この蛹室を真ん中に作ると見えないので、側面以外に作ってしまうと見極めることはできないので諦める必要があるでしょう。

 2つ目は「音が聞こえる」です。カブトムシの幼虫が蛹室を作る際は、側面or底部分にどうしても触れてしまうため、かなりの音がします。基本的には「カリカリ」・「ガリガリ」と音が鳴ると、3,4日後には蛹室が完成します。ですので、そこから1週間ほど待てば「幼虫→蛹室→前蛹」になりますので、その段階で取り出せば大丈夫です。

 3つ目は「腹筋運動」です。カブトムシの幼虫は他の幼虫と同様クネクネしながら、生活しているのですが、前蛹になるとクネクネは動かず腹筋運動を行います。これは体の中がドロドロの液状になっているため、今までの幼虫姿の外側が残っているだけで顎(口)や足は機能しません。ですので、持っても噛みませんしクネクネ動かず、ただ“腹筋運動”を行うだけです。大体、飼育ケースの側面から蛹室が見えたら幼虫の姿を確認して、まだ幼虫感が残っているのであれば取り出すのを待って腹筋運動をしてたら取り出しましょう。とのことです。

 A君は3つ目の「腹筋運動」のことを言いたかったのでしょう。「子供は、好きなことだったら何でも知っているんだな」という思いを再認識した瞬間でもありました。

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